アルデハイドとは? わかりやすく解説

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アルデヒド

(アルデハイド から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/17 09:11 UTC 版)

アルデヒドの一般構造式
最も単純なアルデヒド:ホルムアルデヒド

アルデヒド: aldehyde)とは、分子内に、ホルミル基

アルデヒドのIUPAC命名法の例

IUPACではアルデヒドの命名法を以下のように定めている[4][5][6]

  1. 非環式の脂肪族アルデヒドはホルミル基を含む最も長い炭素鎖から誘導して命名する。従って、
    ホルミル基

    ホルミル基 (formyl group) は -CHO と構造が表される1価の官能基で、「ホルミル-」は IUPAC命名法の接頭辞として用いられる。アルデヒド基とも呼ばれる。第一級アルコールの -CH2OH の部位を酸化することで得られる。また、ホルミル基を酸化するとカルボキシ基を得ることができる。水素結合がごく弱いため、自己会合は弱く、水との親和性も弱い。

    ジカルボン酸の片方のカルボキシ基還元されてホルミル基になったものは通俗的にセミアルデヒドと呼ぶことがある。(例:コハク酸セミアルデヒドグルタミン酸-1-セミアルデヒド2-アミノアジピン酸-6-セミアルデヒド

    単糖

    単糖類はホルミル基とカルボニル基(ケトン基)を持つものに大別されるが、前者のアルデヒドの性質を持つ糖をアルドース、後者のケトンの性質を持つ糖をケトースと呼ぶ。

    毒性

    多くの生物にとって有害で、ホルミル基がタンパク質の側鎖のアミノ基と反応を起こし、さらには架橋反応に進むため、これを凝固させる作用を持つ。それを利用したものに生物学研究におけるホルマリン固定やグルタールアルデヒド固定があり、ブドウ糖のようなアルドース糖尿病において、次第に血管コラーゲンエラスチン水晶体クリスタリンなどといった高寿命タンパク質を蝕み、こうしたタンパク質を多く含む器官に損傷を与えるのも、同じ原理による。また、アルデヒドの一種であるアセトアルデヒドはエタノールアルコールデヒドロゲナーゼの触媒作用によって生成し、アルデヒドデヒドロゲナーゼの働きで酢酸となる。弱い型のアルデヒドデヒドロゲナーゼを持つ人はアセトアルデヒドの中毒(=二日酔い)になりやすい。

    合成法

    アルデヒドは実験室的には第一級アルコールを弱い酸化剤(例えばクロロクロム酸ピリジニウム (PCC))で酸化すると生成する。




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