アルジェリア戦争 - 私は証言する
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「ジュール・ロワ」の記事における「アルジェリア戦争 - 私は証言する」の解説
カミュが事故死した1960年に『アルジェリア戦争 - 私は証言する』を発表。フランス軍によるアルジェリア民族解放戦線の活動の弾圧や拷問を容赦なく批判し、物議を醸した。アルジェリア戦争についてはそれまで、事件の「鎮圧」、「平定作戦」といった言い方がされていたが、初めて一冊の書物としてアルジェリアの現実を伝え、脱植民地化へと世論を動かすことになったのである。本書は、1957年に民族解放戦線を支持し、フランス軍の脱走兵をかくまうために地下組織「ジャンソン機関」を結成したフランシス・ジャンソンを中心とするスイユ出版社のアルジェリア関連書誌の1冊として刊行された。 ジュール・ロワは1960年代にこのほか、上述のペタンの人物像の再考『大いなる失墜』、フランスの対ベトナム政策を糾弾する『ディエンビエンフー陥落』、中国紀行『中国で経験したこと』などの歴史・政治評論、体験記、随想を交えた著書を発表した(著書参照)。 アルジェリア独立後の1967年から1975年までの8年をかけてアルジェリアのフランス人入植者の家族を描いた六部作『太陽神の馬たち』の執筆に専念した。1930年から1962年までのフランス領アルジェリアの歴史を描いた大河小説であり、フランスの植民地主義を糾弾するこの作品は、1980年にフランソワ・ヴィリエ監督によってテレビ映画化、1時間番組12話として放映され、ジュール・ロワの名を一般に知らしめることになった。
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