フランシス・ジャンソンとは? わかりやすく解説

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フランシス・ジャンソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/26 01:15 UTC 版)

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フランシス・ジャンソン
Francis Jeanson
生誕 (1922-07-07) 1922年7月7日
フランスジロンド県ボルドー
死没 (2009-08-01) 2009年8月1日(87歳没)
フランスジロンド県アレス
学派 実存主義
研究分野 哲学
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フランシス・ジャンソンFrancis Jeanson1922年7月7日 - 2009年8月1日)は、フランス哲学者である。アルジェリア解放組織「ジャンソン機関」の創設者。

略歴

思想

  • 通常彼はサルトル哲学の解説者として知られている。勿論サルトルの解説者としての彼は、1955年に発行された『サルトル自身によるサルトル』(Sartre par lui-même)によってその立場は現在でも揺るぎないものである。だが、彼の思想はサルトルに留まらず、独自の現象学に対する思想もあり、評価されている。その思想は『現象学の課題』(La Phénoménologie)にも大きく現れている。
  • ジャンソンによるサルトルの文学読解は、サルトル哲学の応用による文学というものであり、この解釈は60年代から現在に至るまで主流を占めてきた。サルトルの文学作品が時おりイデオロギー的であると言われるが、それはその様なジャンソンの解釈が大きく影響していると言えよう。近年になって、サルトルの文学作品をサルトル哲学的視点(つまりジャンソン的解釈)から離れて見ようという試みも注目を浴びている。
  • 日本でも名高いカミュ=サルトル論争の嚆矢を放ったのがジャンソンであった。『レ・タン・モデルヌ』誌上で、カミュの『反抗的人間』(L'Homme révolté)を厳密な論理をもって徹底的に攻撃したその論文はカミュを激昂させた。

著書(邦訳)

  • 『現象学の課題』(La Phénoménologie木田元訳、せりか書房、1967年
  • 『サルトル』(Sartre par lui-même伊吹武彦訳、人文書院(永遠の作家叢書)1957年
  • 『もう一人のサルトル』(Sartre海老坂武訳、晶文社、1971年
  • ボーヴォワールあるいは生きる試み』(Simone de Beauvoir ou l'entreprise de vivre平岡篤頼・井上登訳、人文書院、1971年
  • 『ジャンソン評論集 - 無限の瞞着のなかから』朝比奈誼訳、二見書房、1972年
  • 『伝記サルトル - 実生活におけるサルトル』(Sartre dans sa vie : biographie)権寧訳、筑摩書房、1976年

脚注

  1. ^ a b Marie-Pierre Ulloa (2010年8月23日). “JEANSON Francis”. maitron.fr. Maitron. 2020年4月24日閲覧。
  2. ^ a b Vincent Debaene (2005年10月27日). “Collection fondée aux éditions du Seuil par Albert Béguin, dirigée jusqu'en 1955 par Francis Jeanson, puis par Monique Nathan” (フランス語). www.fabula.org. Fabula. 2020年4月24日閲覧。
  3. ^ 「アルベール・カミュ あるいは反抗心」『革命か反抗か -カミュ=サルトル論争』(佐藤朔訳、新潮社、1953年、講談社、1968年、新潮文庫、1969年)所収。
  4. ^ 矢内原伊作『サルトル - 実存主義の根本思想』中央公論社中公新書)、1967年、49-53頁「地下組識・ジャンソン機関」参照。
  5. ^ a b c d Thierry Clermont (2009年8月3日). “Francis Jeanson, philosophe et militant, est mort” (フランス語). Le Figaro.fr. 2020年4月26日閲覧。
  6. ^ a b c Jean-Guy Lebreton (2009年8月2日). “Francis Jeanson, une vie consacrée à l'exigence du sens” (フランス語). Télérama.fr. 2020年4月26日閲覧。

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