アッグジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 09:59 UTC 版)
漫画『機動戦士ムーンガンダム』に登場。メカニックデザインは形部一平。ストーリー担当の福井晴敏に「アッグシリーズ」の仲間にしてはどうかと言われ、名称が決められた。なお本作での登場に先駆けて、書籍『機動戦士ガンダム 新訳MS大全集 U.C.0092-0169編』でカラー画稿が掲載された。 一年戦争後期の公国軍では、来たるべき月面での戦闘に備えて水陸両用MSや陸戦用MSを転用した新規開発が急ピッチで進められたといわれ、本機もそのひとつとされる。アッガイをベースに再設計された機体であるが、ステルス機能の有無は不明。頭部と一体化した球形に近い胴体が特徴で、装甲も厚く避弾経始に優れる。アッガイに似た腕部と、短い脚部をもつ。 水中用に開発された機体であるが、月面での戦闘を想定してさまざまな改造がほどこされている。アッガイ2機分の水冷式ジェネレーターを空冷式に変更することで、宇宙での運用と装備するビーム兵器の稼働が可能となっており、この技術はカプールなどネオ・ジオン軍の機体群にも応用されている。ロールアウト時には背部にハイドロ・ジェット2発を装備しているが、のちにスラスター4発の宇宙用のランドセルが増設され、ザクIIF2型並みの推力をもつ。旧式の機体であるが、質量対推力比はガザ・タイプを上回るとされる。なお、コックピット・ハッチは背面にある。 武装は左右のクロー・アームに内蔵されたメガ粒子砲と4連装ミサイル・ランチャー(アッガイやズゴックからの流用)と、胴体の拡散ビーム砲4門(ゴッグからの流用)。後者は公国軍としては再初期のビーム兵器であり収束率が安定しないため、敵に接近しつつ4門斉射することで十分な威力を発揮する。 宇宙世紀0092年にネオ・ジオン軍残党過激派の偽装貨物船「アタラント3」に補充戦力として予備機を含めた3機が配備されるが、そのずんぐりした不細工な形状は兵士たちに不評であった。しかし、補給隊隊長のフアン少佐は「ニュータイプが使えば十分な戦力になる」とフォローしている。 機体自体の性能は決して高くないという設定だが、劇中ではパイロットであるアゴス・ラガートの技量もあって激しい活躍を繰り広げ、閉所戦闘では短い手足で天井や壁面を縦横無尽に移動し執拗にクローによる近接戦を仕掛ける戦いぶりを見せている。特にアゴス機は「血まみれになったクマのぬいぐるみ」「ホラー映画に登場する、コミカルな見た目でエグいキャラクター」というイメージで描かれ、それまで伏せられていたアゴスの二面性が明かされる展開に合わせ、ユーモラスな見た目に反して凶暴で不気味なMSとしても描かれた。
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