前橋の養蚕・製糸用具及び関連資料
名称: | 前橋の養蚕・製糸用具及び関連資料 |
ふりがな: | まえばしのようさん・せいしようぐおよびかんれんしりょう |
種別: | 生産、生業に用いられるもの |
員数: | 633点 |
登録年月日: | 2008.03.13(平成20.03.13) |
所有者: | 前橋市(前橋市蚕糸記念館保管) |
所有者住所: | 群馬県前橋市 |
管理団体名: | |
備考: | |
解説文: | この資料は、群馬県前橋市において江戸時代後期から昭和初期にかけて使用された養蚕・製糸の用具を中心に、当地の養蚕信仰に関わる資料や、本収集を収蔵する前橋市蚕糸記念館の前身で、明治44年(1911)に同市岩神町に創設された国立原蚕種製造所(その後の蚕業試験場、蚕糸試験場)で使われていた資料から構成される。 本収集のうち養蚕用具は、催青器や蚕棚など蚕の孵化や稚蚕の飼育に使われた用具、桑摘み爪や桑切器、給桑台など蚕の餌となる桑の調達や給桑に使われた用具、繭作り用のマブシなど上簇に使われた用具、繭かきや毛羽取器など繭の収穫や処理に使われた用具などがある。一方、製糸用具は、繭から生糸を紡ぐ座繰器や大小の糸枠、生糸を大枠に巻き返す揚返器など、農家で使われていた小型の用具から、市内の工場で使用された比較的大型の用具までが収集されている。 これらの収集に加えて、養蚕の成功を祈願した御札などの信仰資料や、蚕種の改良や養蚕技術の研究に用いられた国立原蚕種製造所関連の諸資料がある。国立原蚕種製造所は、大正三年に蚕業試験場、昭和十二年に蚕糸試験場と改称するが、昭和五十五年に茨城県に移転するまで優良な蚕種の普及や生糸の品質向上に向けて研究を進めてきた施設である。この施設で使われていた蚕の種紙や繭見本、微粒子病の母蛾検査用の蛾函、産卵用の蛾輪などが本収集には含まれている。 本件は、近世以来、養蚕業や製糸業とともに歩んできたこの地域の生業の実態を示す収集であるとともに、養蚕県として知られる群馬県内においても注目される資料群である。また、近代における蚕種の改良や養蚕技術の発展に寄与した国立原産種製造所関連の諸資料も含まれており、我が国の蚕糸に関わる生業の変遷を理解する上で貴重である。 |
民俗芸能、娯楽、遊戯に用いられるもの: | 阿波木偶の門付け用具 |
生産、生業に用いられるもの: | 伊達地方の養蚕関係用具 前橋の養蚕・製糸用具及び関連資料 勝沼のぶどう栽培用具及び葡萄酒醸造用具 狭山茶の生産用具 白沢の養蚕関係用具 若狭めのうの玉磨用具 |
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