ながい百秋湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 16:06 UTC 版)
ダム湖は2006年(平成18年)3月25日に一般からの募集によってながい百秋湖(ながいひゃくしゅうこ)と命名された。名前の由来は所在地である長井市の「ながい」と、『古事記』の一節である『豊葦原之千秋長五百秋之水穂』から採った「百秋」に因んでいる。この語句の意味は『稲穂の実る美しい日本が、五百年も千年も続いて欲しい』であり、いつまでも長井の地域が美しい風景を保って欲しいという願いを込めて命名されている。通常人造湖は試験湛水が開始された後に名称が付けられる例が多く、貯水前のダム本体建設中に湖の名称が付けられた例は珍しい。ダム本体の完成後、2009年(平成21年)から2010年(平成22年)にかけて試験的に貯水を行いダム本体や周辺地盤への影響がないか調査する「試験湛水」が行われ、翌2011年(平成23年)3月に竣工、運用を開始した。 ながい百秋湖を中心に上流は木地山ダム、下流は野川第一発電所付近に至るまでの区間を長井市は「長井市観光レクリェーションゾーン整備事業」として整備を行い、自然に触れ合うための環境整備をダム事業と同時に実施している。また、ダム下流には長井ダムインフォメーションセンターとして「野川まなび館」を2002年(平成14年)に開館している。置賜野川の歴史・文化・自然などを通じて長井ダム建設事業への市民の理解を求めるために建設されたが、開館から3年で入場者数が5万人を突破している。ダム完成後に一時休館となったが、その後NPO法人の運営となって再オープンした。 ながい百秋湖周辺は国土交通省の河川空間のオープン化事業で東北地方では初めて都市・地域再生等利用区域に指定されている。民間事業者がオープンカフェや売店などを出店でき、国や都道府県が管理するダムでは全国初の指定となる。紅葉シーズンに遊覧船運航が行われたり、三淵渓谷でのボートツアーなどが行われている。
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