しかるべき

実用日本語表現辞典

然るべき

読み方：しかるべき

然るべきとは、適切な、ふさわしいという意味を持つ表現である。この表現は、特定の状況や条件に対して、適切な行動や状態を示す際に使用される。例えば、「然るべき手続きを踏む」、「然るべき場所に置く」などといった具体的な状況で用いられる。また、法律や規則においては、「然るべき権限」や「然るべき処置」などといった形で、正当な権限や適切な処置を指す表現としても使用される。

（2023年8月22日更新）

然るべき

読み方：しかるべき

「然るべき」とは、そうあるべき・そうするのが当然を意味する表現である。

「然るべき」とは・「然るべき」の意味

「然るべき」とは、連語「然るべし」の連体形で適当な、ふさわしいという意味がある。「然る」は「しかる」と読む。「べき」が漢字で表記されることは珍しいが、多くの辞書によると「然る可き」と書く。会話や手紙の中で「～して然るべき」の形で使われる場合は、～して当然だ、適当だという意味になる。

平家物語など古文の中での「然るべき」は「さるべき」と読み、そうなるのが当然だ、その通りだと現代語と近い意味で訳される。同じ意味で「べき」が省かれた「然る」の形で文中に使われることもある。ビジネスでは、やや堅苦しい表現になるが、顧客からのクレームが入ったり商品の代金支払いが遅れたりと様々な状況下において、「然るべき対応」や「然るべき措置」といった形で使われることが多い。

「然るべき」の熟語・言い回し

然るべきタイミングとは

「然るべきタイミング」とは、その行動をするのに適した時期という意味である。

然るべき者とは

「然るべき者」とは、相応しい者、適当な者という意味である。多くの場合、相談や指示を仰ぐ相手のことを指す。例えば、子供にとっての保護者や、素人にとっての専門家などが相当する。

然るべき人とは

「然るべき人」とは、相応しい人、適当な人と言う意味である。

然るべき時が来たらとは

「然るべき時が来たら」とは行動に移すのに相応しい時期が訪れたらという意味である。

然るべき時とは

「然るべき時」とは、適切な時、相応しい時と言う意味である。

しかるべきものとは

「しかるべきもの」とは、体裁がしっかりしたもの、基準や条件に適合したものを意味する。

然るべきところとは

「然るべきところ」とは、ふさわしいところという意味である。裁判所や警察署、自治体の役場など行政機関を指すことが多い。

然るべき場所とは

「然るべき場所」とは、ふさわしい場所と言う意味である。

然るべき理由とは

「然るべき理由」とは、はっきりとした理由、納得のいくもっともな理由と言う意味である。

あってしかるべきとは

「あってしかるべき」とは、あって当然だという意味である。

「然るべき」の使い方・例文

・仕事の関係でお金を貸した知人からの連絡が途絶えてしまったので、こうなれば不本意ながら「然るべき」場所に相談をしようと思う。
・高所作業は常に転落をはじめ重大事故と隣り合わせであるため、全ての作業員に対して安全教育など「然るべき」研修を行う必要がある。
・指定された期日までにお支払いの確認が取れない場合には、法律に則った「然るべき」方法により未払いの金品の請求をさせて頂きます。
・コンサートの入場は時間厳守、また「然るべき」理由がある場合を除きチケットの返金手続きは対応できかねますのでご注意ください。
・太陽光発電の工事は具体的な料金や実績も分からないところではなく、地域に根差した「然るべき」工務店に任せるべきだ。
・筆記用具を持ち出すのは構いませんが、他の人の迷惑になりますのでご使用後は必ず「然るべき」場所に戻すようにお願いします。
・彼はいつも不機嫌で失礼な態度を取る人なのは知っているが、せめて上司や先輩に対してはもっと丁寧に対応して「然るべき」だ。
・大変申し訳ありませんが私が対応できない内容につきましては、「然るべき」ところにお問い合わせください。
・女性が全般的な家事をこなすのは「然るべき」という考えは止めて、できる範囲だけでも妻に協力しようと思う。
・何も言わないで知らないうちに退社をするのではなく、一言でも職場の仲間に声をかけて「然るべき」ではなかろうか。
・この間の仕事の失敗について申し訳なく思っているので、「然るべき」時が来たらお世話になった全ての人にお詫びをしたい。

（2023年2月7日更新）

然るべき

読み方：しかるべき

そうあるべき。そうするのが相応である。「然る可き」「しかるべき」とも書く。

（2010年10月8日更新）