『ROENTGEN』 (2001 - 2002)
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「hyde」の記事における「『ROENTGEN』 (2001 - 2002)」の解説
2001年に<静>をテーマにソロ活動をスタートさせ、同年10月17日に自身が出演している「ユニクロ」のCMソングに起用された「evergreen」を1stシングルとして発売した。HYDEはソロ活動を始めた経緯について「子どもが大きくなって自分の部屋が欲しくなったような感じで、自分ひとりで音楽を作ってみたいっていう欲求が出てきたから」「バンド4人でやるのはそれはそれで凄い想像もしなかった結果になったりして良い方向に転んだりするんですけど、自分が予想したところに向かう創作っていうのを一度やってみたいなと思いました」と述べている。 さらに、同年及び翌2002年にシングル2枚をリリース。前述の「evergreen」、2ndシングル「Angel's tale」、3rdシングル「SHALLOW SLEEP」のシングル3部作の初回生産限定盤CDは「CDケースやジャケットから何から、本当に自分の好みのものを作りたい」というHYDE本人の強い希望により、棺型のCDケースが使用されている。 2002年には1stアルバム『ROENTGEN』をリリース。アルバム収録曲の全てがロンドンにあるエアー・スタジオでレコーディングされており、イギリスの音楽プロデューサーチーム、ストック・エイトキン&ウォーターマンのイアン・カーノウとデイヴ・フォードが共同編曲として参加している。アルバム全編で弦楽器や生楽器を効果的にフィーチャーし、アンビエント色の強いムーディな世界が繰り広げられている。バンドの頃から通して自身初となるコンセプト・アルバムとなっており、HYDEは「色んなものが入った音楽にしたくなかった。ソロならではというか、最初から最後まで曲順もそうだし、歌詞もそうだし、このアルバムに入るべき曲しか入れたくないっていうのがあった」「バンドの方は例えば"夏に出すシングルだからこういう曲がいい"って作ったりするんですけど、今回はアルバムっていう目標を持って作ってる時点で僕からすると明らかに違う作り方だった」と述べている。また、「この時期に出せないとこの先の自分の感性がどうなっているかっていう自信がないし、今のうちにこのアルバムに作れて凄いラッキーだった」「これまでの鬱憤があったから出来たけど、精神的にも肉体的にも消耗が凄かった。もう一枚同じようなアルバムを作るにはパワーがいるから、また何年かかかるなぁと思った」とも述べている。また、2002年、2004年に本作に収録された楽曲の全英語詞バージョンを収録したアルバムがアジア各国ならびに日本で発売されている。 2002年4月4日にはグローリアチャペル品川教会の礼拝堂において「HYDE ACOUSTIC LIVE」と題し、富樫春生(ピアノ)と徳澤青弦(チェロ)との3人編成でのアコースティックコンサートを開催した。この公演はラジオ番組と連動したプロモーション企画的なものであり、HYDEは「(『ROENTGEN』を)もともと僕は家で聴くためのCDとして作りたかったので、ライブのことは全く想定していなかった」といい、当時の楽曲を中心に組み込んだ公演はこのライブ含め3公演のみであった。このように、アルバム発売から長らくアルバムタイトルを冠したライブは開催されていなかったが、ソロ活動10周年となった2011年に「10TH ANNIVERSARY PREMIUM LIVE -ROENTGEN NIGHT-」、ソロ活動20周年となった2021年に「20th Orchestra Tour HYDE ROENTGEN 2021」と題し、定期的にライブが開催されている。
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