『源氏物語』とふすまとは? わかりやすく解説

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『源氏物語』とふすま

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 03:59 UTC 版)

「襖」の記事における「『源氏物語』とふすま」の解説

『源氏物語』中に開きたる障子をいま少しおし開けて、こなたの障子は引きたて給いて」とあり、また障子に歌を書き付ける話が何度出てくる。 『源氏物語』は、引き違い襖障子ありふれた情景として描いている。この頃になると貴族上流階級邸宅には襖がかなり普及していたと判断できる『源氏物語』書かれてから凡そ100年のちの藤原隆能描いた源氏物語絵巻』は、濃い色彩塗り重ねていく、つくり絵の独特の優美な日本最古絵巻物語である。人物下ぶくれの顔に細い横線引いて目とし、鼻を鉤かぎ状に描く「引目鉤鼻の手法で描かれ家屋屋根天井省略した吹抜け屋台となっている。この絵巻物によってで室内の様子がよく判り衝立几帳、簾、屏風など建具使用状や、襖障子大和絵描かれているのが分かる。 「宿木」の巻では、清涼殿朝餉の間には大和絵襖障子と、銀地流水飛鳥の図を描いた副障子可動式の壁として使用した嵌め込み式の襖障子一種)が描かれている。「東屋」の巻では、浮舟住まう三条小家縁側には、遣戸が見える。 室内間仕切り襖障子使用されているが、姫君座している側にはかならず几帳置かれ個性演出する織物使用されていて、部屋をさらに細分化して使用するための重要な隔て役割演出している。華麗な室内意匠は実に王朝絵巻にふさわしい。外回り隔てには、明かり取りに簾や格子多く見受けられるが、要所には舞良戸使用されている。 帝やその他位高男性の側には、屏風描かれている。それぞれの建具それぞれの役割インテリアとしての意匠象徴的意味込められいるようだ。この時代襖障子は、板戸用の骨太い組に、絹裂地(きれじ)張りであった開閉の為、引き手として太い総(ふさ)や、戸締まり用の懸金(かけがね)が付けられていた。そして多く絵師による絵付け施されていた。当時一間3mであり、2枚引違いにすると現在の建具の倍近い巾があった。しかも大工道具未発達台鉋もない時代で、骨太い組子しか作れなかった為、今日から考えると実に武骨で大変重い建具であった思われる現存最古の襖は、建久8年1197年)に建立されたと伝えられる高野山金剛峯寺不動堂内陣外陣の境にたてられている襖である。ただ上張り下張り張り替えられており、当時のものは襖の骨組みだけである。ヤリ鉋で仕上げられ組子骨は太く見付け3cm見込み2cm桧造りで、縦骨が4本、横骨が7本組まれている。しかも現在の組子と同じ縦横の骨を交互に組付け地獄組で、大変手のこんだ作り方であるという。

※この「『源氏物語』とふすま」の解説は、「襖」の解説の一部です。
「『源氏物語』とふすま」を含む「襖」の記事については、「襖」の概要を参照ください。

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