《返信ありがとう》の敬語
「返信ありがとう」の敬語表現
「返信ありがとう」を敬語にする場合、「ご返信いただき、ありがとうございます」となります。「返信」を丁寧さを意味する接頭語「ご」と組み合わせて、「ありがとう」に丁寧語である「ございます」を付けた形です。「ご返信ありがとうございます」という形でも丁寧な表現としては成立します。ただ、謙譲語の「いただく」を使ってへりくだった表現にした方が、敬語としては望ましいです。また、「いただく」の代わりに「くださる」を使用することが可能です。「ご返信いただき」は「返信してもらって」、「ご返信くださり」は「返信してくれて」というように、意味合いが若干異なりますが、どちらも敬語表現としては特に大差はありません。「返信ありがとう」の敬語の最上級の表現
「返信ありがとう」を最上級の敬語にする場合、「ご返信賜り、誠にありがたく存じます」という表現が望ましいです。通常の敬語表現である「ご返信いただき、ありがとうございます」に、より強い敬意を示す表現を追加した形です。「賜る」という言葉は、「いただく」と同じ謙譲語ですが、「いただく」よりもかしこまった表現として使用されることが多いです。そのため、最上級の敬語の場合は、「賜る」を使用しましょう。「ありがたく存じます」は、「ありがたいと思っています」を謙譲表現にしたものです。自らをへりくだらせる表現であるため、丁寧なだけの「ありがとうございます」よりも、強い敬意を示せます。そして、「ご返信賜り、ありがたく存じます」でも、謙譲語が2つ含まれているので、強い敬意を示せます。ただ、「誠に」を追加して、「本当にありがとうございます」という意味合いの表現にした方が、最上級の敬語としては望ましいでしょう。「誠に」には、感謝の意味を強調するだけではなく、丁寧な表現だという印象を持たせる働きもあります。
「返信ありがとう」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「返信ありがとう」の敬語表現を、ビジネスメールや手紙で使用すると、「この度は、キャンペーンのメールにご返信いただき、ありがとうございます」「こちらが一方的にご連絡差し上げたにもかかわらず、わざわざご返信くださり、ありがとうございます」のようになります。最上級の表現を使用した場合は、「ご返信賜り、誠にありがたく存じます。貴重なご意見として、真摯に受け止める所存でございます」という風な形です。「返信ありがとう」を上司に伝える際の敬語表現
「返信ありがとう」を上司に対して敬語で表現する場合、「ご返信いただき、ありがとうございます」を使用する形で特に問題はありません。身近な上司に対して使用するのであれば、接頭語「ご」を省いた「返信いただき、ありがとうございます」という、少し砕けた形にしても良いでしょう。また、丁寧なだけの表現、「ご返信ありがとうございます」が使用できる場合もあります。最上級の「ご返信賜り、誠にありがたく存じます」という表現は、立場が大きく離れている上司が相手であれば、使用することが可能です。近しい間柄の上司に対して使用すると、堅苦しい印象を与えかねないので注意しましょう。「返信ありがとう」の敬語での誤用表現・注意事項
「返信ありがとう」の最上級の敬語表現は、「ご返信賜り、誠にありがたく存じます」ですが、より丁寧な形の、「ご返信賜り、誠にありがたく存じ上げます」とすることも可能です。ただ、「存じ上げます」は一般的に、「知っている」の謙譲語表現として使用されることが非常に多いです。そのため、「ありがたく存じ上げます」という表現は、「知っている」の要素を含んでいると勘違いされたり、間違いだと誤解されたりする恐れがあるので注意しましょう。「ありがたく存じ上げます」は、文法的には何も間違ってはいません。しかし、「知っている」との混同を避けるためには、「ありがたく存じます」を使用した方が無難でしょう。また、「誠に」の部分は、「とても」を意味する「大変」に置き換えることも可能です。しかし、表現としては間違いではないものの、「大変ありがたく存じます」とすると、違和感を抱く人が少なくありません。また、「大変」よりも「誠に」の方が、かしこまった表現だと受け取られる可能性が高いです。そのため、感謝の意思を強調するのであれば、「誠に」を使用しておいた方が無難です。
「返信ありがとう」の敬語での言い換え表現
「返信ありがとう」には、「ご返信いただき、心より御礼申し上げます」という敬語表現もあります。「申し上げる」という謙譲語を使用し、へりくだりながら、相手に強い感謝の意思を伝えられる表現です。そして、「ご返信賜り、心より御礼申し上げます」とすると、最上級の敬語表現として使用することも可能です。また、「ご返信いただき、幸甚に存じます」という表現もあります。「返信してもらって、とても幸せに思う」という意味合いの表現で、強い感謝の意思を伝える場合に適しています。いずれの表現も、「ご返信いただき、ありがとうございます」よりも強い敬意を示せる、かしこまった形です。そして、口頭で使用すると、堅苦しい表現だと受け取られる可能性が高いです。そのため、立場が大きく離れている相手や、ビジネスのクライアントなどに対する、メールや手紙などで使用するのが基本です。
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