腸チフス・パラチフス
腸チフス・パラチフス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 07:42 UTC 版)
「感染症の歴史」の記事における「腸チフス・パラチフス」の解説
詳細は「腸チフス」および「サルモネラ」を参照 腸チフスやパラチフスは、16世紀のイタリアの数学者でもあり医者でもあったジェロラモ・カルダーノが発見者といわれているが、これはともにサルモネラの一種であるチフス菌によるもので発疹チフスとは全く異なる条件下、異なる病原体が原因で起こるもの(サルモネラ症)である。症状が似ているため区別が遅れた。1836年にようやく両者の識別がなされて、別の疾患として扱われるようになった。
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腸チフス、パラチフス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 03:34 UTC 版)
腸チフスはチフス菌の経口感染により発症する。消化管に到達したチフス菌は、腸管上皮にあるパイエル板に近接するM細胞(絨毛が発達せず、リンパ球やマクロファージに異物の提示や受け渡しを行う細胞)に取り込まれ、これを介してマクロファージによって貪食された後、殺菌を回避して、その細胞内で増殖する。このマクロファージが腸管膜リンパ節に感染を広げることで、チフス菌はリンパ節で増殖し、血液に入り菌血症を起こす。臨床所見では、2週間ほどの潜伏期間の後、段階的に体温が上昇し40℃ほどの高熱が続き、バラ疹と呼ばれる淡紅色の発疹や脾腫などが現れる。続いて、胆汁をとおし腸内に大量に排菌され、重症例では腸壁が壊死を起こし腸管出血が起こる。その後、徐々に解熱し回復に至る。 パラチフスも腸チフスと同様の症状を呈するが、腸チフスほど重篤にはならない。 治療はニューキノロン系抗菌剤の投与が主になるが、ニューキノロン剤に低感受性の菌があり、その場合は第三世代セフェム系抗生物質が使われる。 感染源は人の糞便であるため、衛生状態が良い地域での発生は少ない。アジア、アフリカ、中南米などで流行を繰り返しているが、日本では年間100例ほどが報告され、そのほとんどが海外で感染したものである。 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の施行時に二類感染症に指定されていたが、2006年(平成18年)12月8日公布の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律」により三類感染症に変更となった。
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