三省堂 大辞林 |
げんか-しょうきゃく ―しやう― 4 【減価償却】
MBA用語集 |
減価償却
固定資産の取得に際して支払った金額(取得原価)を一定の配分基準を用いて各期間に費用(減価償却費)として割り当てる手続。減価償却費は費用であるが、実際の現金支出は伴わない。
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減価償却
車などの有形固定資産の取得原価を
耐用年数に応じて費用配分する手続きのことを減価償却といいます。
減価償却を行うには二つの理由があります。
1.有形固定資産を流動化させ、減価償却費を発生させることで
製品などに転化し、販売されることで売掛金などとして回収されます。
2.減価償却費は支出のともわない費用なので、 その分だけ企業は資金を確保しておくことができる。
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減価償却
【英】depletion
減価償却とは、建物や機械などのような固定資産の入手に要した費用を、その耐用年数に応じて、資産価値の減少に合わせて費用計上する会計手続のことである。
通常、固定資産は、投資に対する見返りがすぐに表れるわけではないため、会計上は固定資産の購入費用を利益の出る時期に合わせて分割して費用化する。使用可能期間が1年未満、1個当たり費用が10万円未満のものは減価償却の対象とならない。土地のように資産価値が経年変化しないものは、原価償却の対象となっていない。
償却にかける年数は、資産の種類によってあらかじめ設定されている耐用年数に従って求められる。例えば、PCは4年、サーバーは6年かけて減価償却される。
参照リンク
減価償却のあらまし - (国税庁)
石油/天然ガス用語辞典 |
減価償却
【英】: depreciation
| (1) 定義:減価償却は、米国公認会計士協会「用語集」によれば次のように定義されている。〈有形資本資産(tangible capital assets)の原価もしくはその他の基本的価額から残存価額(salvage value)(もしあれば)を控除した価額を組織的かつ合理的な方法で、その設備(資産のグループのこともある)の推定耐用年数(estimated useful life)にわたって配分することを目的とする会計方式である。その年度の減価償却費はこの方式によってその年度に配分された合計計上額の該当部分である。〉 (2) 減価償却の意義:わが国の企業会計審議会の意見書は、「減価償却の最も重要な目的は、適正な費用配分を行うことによって毎期の損益計算を正確ならしめることである」と述べている。減価償却を資金的な面からみれば、収益から控除されることによって固定資産に投下された資金が回収されること、すなわちそれだけ運転資本(working capital)が増えるところから、減価償却は利益留保とともに内部資金調達(internal financing)ないしは自己金融の手段ということができる。 (3) 減価償却費の計算基礎減価償却の計算の基礎となるのは次の三つである。(i) 取得原価(acquisition value またはoriginal cost):一般的にはその固定資産の購入代金に付帯費用(輸送費、保険料、金利など)を加えた額。(ii) 残存価額(salvage value):固定資産の耐用年数到来時において予想されるその資産の売却・処分または利用価額をいう。わが国では税法上、営業権、特許権などの無形固定資産についてはその性質上ゼロ、その他の減価償却資産については取得原価の 5 %としている。(iii) 耐用年数(useful life):その固定資産の使用可能の推定年数をいう。わが国では法定で詳細に定められているが、米国の連邦税法ではガイドライン(基準年数)を示すにとどまり、実際の適用年数は税務署長に認定をゆだねている。 (4) 減価償却費の計算方法:ある会計年度に経費として計上すべき減価償却費を算定するために、多く用いられているのは次のものである。(i) 定額法(straight-line method):毎期均等に一定額を減価償却費として費用化する方法で、一定額は次式で計算される。 ![]() 定額法は計算が簡単であるうえ、損益の変動を少なくする。(ii) 算術級数法(sum-of-years'-digit method):わが国では行われないが、米国では 1954 年国税徴収法(Revenue Code of 1954)で認められている。この方法は耐用年数期間にわたって等差級数的に減少する分数を年々の減価償却率とするもので、定額法よりも初期に多く償却できる。例えば耐用年数が 10 年の場合、10/55、9/55、……、2/55、1/55、という具合である。(iii) 定率法(declining balance method):固定資産の年々の未償却残高に一定率を乗じた価額を減価償却費とする方法で、この一定率は次の算式で求められる。 ![]() この方法も耐用年数の初期のうちに多額の減価償却が行われるため、早期に固定資産への投下資本の過半額を回収することができる。(iv) 生産高比例法(unit-of-production method):資産の有用性(usefulness)が時間の経過よりも資産の生産ないし産出高によってより適切に測定できるような場合に用いられる。したがってこの方法を適用できる固定資産の範囲は、鉱業資産、航空機、自動車などに限られる。算式は次のとおりである。 ![]() 生産高比例法は石油・ガス鉱業でも多く用いられるが、ある鉱業資産から生産されると期待される数量の推定値は年によって変化するので、ある鉱業資産上の減価償却費を算出するには一般に次の算式が使われている。 ![]() (5) 個別減価償却と総合(またはグループ)減価償却:石油・ガス生産のように資産項目が多い場合や資産の売買が頻繁な場合、また単一項目の除却、転用、売却その他の異動の場合、個々の資産ごとの償却は計算に余分な時間と金がかかり実際的でない。総合(グループ)償却は、似たような特性または同一の目的のために使用される資産項目をグループとしてまとめ、減価償却はそのグループの合計に対して行われる。グループ減価償却引当金はグループ内の各資産の期待耐用年数と残存価額を加重平均して算出する。 |
ホテル観光用語事典 |
減価償却 (げんかしょうきゃく)
| 原語 | [英] depreciation |
| 用語解説1 |
年とともに価値が下がる建物や設備についてその下がった価格を費用として計上すること。 対象となるのは、建物や家具、什器・備品、開業費等の繰延資産で、その費用は減価額の期間配分、投入資本の回収、固定資産更新資金の積立てに使われる。その算出方法は、定額法、定率法、等級法など、さまざまである。 特別償却が特例として認められるのは、国際観光ホテル整備法で認められたホテル。減価をその使用期間にわたって費用として配分する手続。 |
ウィキペディア |
減価償却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/02/03 14:40 UTC 版)
減価償却(げんかしょうきゃく)は企業会計に関する購入費用の認識と計算の方法のひとつである。長期間にわたって使用される固定資産の取得(設備投資)に要した支出を、その資産が使用できる期間にわたって費用配分する手続きである。英語で有形固定資産にかかるものをdepreciation、無形固定資産にかかるものをamortization という。
目次 |
概要
収益を獲得するために貢献した資産については費用収益対応の原則により、取得原価を収益の獲得のために利用した期間にわたって費用配分するのが企業会計上望ましいと考えられる。しかし、建物や機械設備などの多くの有形固定資産については機能的・物理的な減価を容易に把握することが出来ないために、以下に示す計算方法によって、可能な限り合理的となるように費用化している。
一方、特許権、商標権や漁業権、ソフトウェアなど各種権利の無形固定資産についても、減価償却を行うことがある。
非減価償却資産
資産であっても減価償却しないものがある。減価償却しないものは非減価償却資産と呼ばれ、非減価償却資産は以下の様な時間によっても価値が減少するとは限らないものが該当する。
- 乳牛の子牛など生育中の生き物で成熟前のもの(成牛となった後は減価償却対象となる)
- 絵画、骨董、書画、彫刻などの美術品や古文書など
- 土地[1]および土地の上に存する権利(借地権、地上権など)
- 電話加入権[2]
また、株式などの有価証券も、減価償却資産とされない。
日本における減価償却の計算方法
各期に計上される費用を減価償却費(米:Depreciation Expense)という。全体の支出額(取得原価)を各年度の費用として配分することにより、各年度における損益とキャッシュ・フローとの差異が生じることになる。
取得した資産の実際の使用可能な寿命をあらかじめ知ることは不可能であり、建物のように使用の限界時期が明確でない物もあるため、減価償却における耐用年数(米:the Estimated useful life)は、なんらかの統計的科学的な手法により見積られることになる。実務上は、法人税法において資産の種類ごとに定められた耐用年数を用いられており、これを法定耐用年数という。
減価償却の会計処理にあたっては、各期の減価償却費に相当する額だけ、固定資産を減額する必要がある。そのため、貸借対照表の「固定資産の部」において、各資産は取得原価から減価償却累計額(米:Accumulated Depreciation)を控除する形で表示される。
減価償却は、あらかじめ定められた償却法と耐用年数により、各資産毎の年間の償却額を算出する。ただし、その会計期間の期中に取得(または使用を中断)した資産の場合は、年間償却額を月割計算した額となる。
なお、法人税法の規定によれば、耐用年数を超えて使用する場合でも償却可能限度額(日本の場合、有形固定資産では取得額の95%)を超えて償却することはできない。会計基準においては、この点について特別な規定はない。
平成19年度税制改正により、平成19年4月1日以降の新規取得に関しては備忘価格1円までの償却が可能となり、平成19年3月31日以前の取得資産に関しても、平成19年4月1日以降に開始する事業年度から、1円まで償却が可能となった。なお、無形固定資産については残存価格をゼロとして計算する。
4つの減価償却方法
減価償却は、定額法、定率法、級数法、生産高比例法の4つの方法がある。
いずれの方法も対象資産の取得価額から残存価額を引いた要償却額に対して、それぞれの方式ごとに異なった割合での比率によって、償却期間に配分される。減価償却は対象資産の取得月に起算され、月割りでの計算が行なわれる。
取得原価(Cost)にはその資産の代金だけでなく、運賃、手数料、保険料、登録料などの付随する全ての費用が含まれる。
多くの資産は耐用年数の期間だけ使用した後でも、まだ便益に供することが可能な状態であるために、そういった資産を耐用年数分の使用後に売却処分した場合に得られると予想される金額を残存価額(Salvage value)として設定している。取得原価から残存価額を差し引いた要償却額に対してだけ償却期間を通じた費用配分が行なわれる。
理論上の減価償却
「企業会計原則注解」[注20]では固定資産の減価償却の方法として、
- (1) 定額法 固定資産の耐用期間中、毎期均等額の減価償却費を計上する方法
- (2) 定率法 固定資産の耐用期間中、毎期期首未償却残高に一定率を乗じた減価償却費を計上する方法
- (3) 級数法 固定資産の耐用期間中、毎期一定の額を算術級数的に逓減した減価償却費を計上する方法
- (4) 生産高比例法 固定資産の耐用期間中、毎期当該資産による生産又は用役の提供の度合に比例した減価償却費を計上する方法
が例示されている。 前者の3つは時間に基づいて減価償却するのに対して、(4)の生産高比例法は活動量に基づいて減価償却する方法である。また、(2)と(3)は加速度的償却法である。なお、日本では、無形固定資産の減価償却については定額法だけが認められている。
定額法
定額法(Straight-Line method, SL)は、毎年一定の額を償却してゆく償却法。毎年の減価償却費を平準化できるという特徴がある。 年間の減価償却費は、取得原価と残存価額との差額を耐用年数で除して求める。
なお、償却率を求める場合、原理的には、取得額をA0, 耐用年数をn, n年後の帳簿価格をAn, 償却率をrとすれば、An = (1 − nr)A0と表すことができ、償却率
で求められる。法人税法においてはAn = 0として各耐用年数における法定償却率が定められている。
定率法
定率法は、毎年その期首の未償却残高に対して一定の率を償却してゆく償却法であり、加速度的減価償却法の一つである。定率法には、二倍定率法(Double-Declining Balance method, DDB)がある。償却期間の早い時期に大きく償却することで利益を圧縮できるという特徴がある。 年間の減価償却費は、取得原価と減価償却累計額との差額に償却率を乗じて求める。
なお、償却率を求める場合、原理的には、取得額をA0, 耐用年数をn, n年後の帳簿価格をAn, 償却率をrとすれば、An = (1 − r)nA0と表すことができ、償却率
で求められる。法人税法においてはAn = A0×10%として各耐用年数における法定償却率が定められている。
エクセルの式で償却率は、1-([An]/[A0])^(1/n)と表現される。
級数法
級数法(Sum of the Years' Digits method, SYD)は、耐用年数から経過年数を差し引いた残存耐用年数を分子とし、その期までの残存耐用年数の合計を分母とした数値に、取得原価(Cost)から残存価額(Salvage value)を引いた要償却額を乗じて、その期の減価償却費を算出する償却法であり、加速度的減価償却法の一つである。
償却期間の早い時期に大きく償却することで利益を圧縮できるという特徴がある。 年間の減価償却費は、取得原価と減価償却累計額との差額に償却率を乗じて求める。
減価償却費は以下の数式で求められる。
減価償却費 = (取得原価 - 残存価額) × 
U:耐用年数、n:経過年数
生産高比例法
生産高比例法(Productive output method)は、資産を使用して生産活動などを行なう場合に、予想される総活動量に対するその期の活動量の割合に応じて減価償却費を算出する方法である。予想される総活動量を分母に、当期の活動量を分子とした数値に、取得原価(Cost)から残存価額(Salvage value)を引いた要償却額を乗じて、その期の減価償却費を算出する
減価償却費は以下の数式で求められる。
減価償却費 = 当期の活動量 / 予想される総活動量 × (取得原価 - 残存価額)
日本における税法上の減価償却
日本では、平成19年税制改正において制度改正がされたため、取得日が平成19年3月31日以前、平成19年4月1日以後とで方法が異なる。そのため税法上では6種類の償却方法が存在する。
- 平成19年3月31日以前に取得をした減価償却資産についての償却方法
- 旧定額法
- 旧定率法
- 旧生産高比例法
- 平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産についての償却方法
- 定額法
- 定率法(250%定率法)
- 生産高比例法
なお、法人税法における建物の償却法については、平成10年4月より、新築・増築については旧定率法並びに定率法を用いることは認められなくなっている。
減価償却の方法
旧定額法(平成19年3月31日以前)
1. 次の計算式で求められる金額を償却限度額とする。
償却限度額=(取得価額-残存価額)×旧定額法の償却率
ここで、残存価額については
残存価額=取得価額×耐用年数省令別表第十一に規定されている残存割合
上記計算式で求められる金額を用い、旧定額法の償却率は耐用年数省令別表第七で規定された値を用いる。
2. 償却累積額が、取得価額の95%相当額に到達する事業年度の償却限度額は、取得価額の95%相当額を越えた部分を控除した額とする。
3. 2.の事業年度の翌年度以後は、次の計算式で求められる金額を償却限度額として、残存簿価1円まで償却することができる。
償却限度額=(取得価額-取得価額の95%相当額-1円)×各事業年度の月数/60
旧定率法(平成19年3月31日以前)
1. 次の計算式で求められる金額を償却限度額とする。
償却限度額=期首帳簿価額×旧定率法の償却率
ここで、旧定率法の償却率は耐用年数省令別表第七で規定された値を用いる。
2. 償却累積額が、取得価額の95%相当額に到達する事業年度の償却限度額は、取得価額の95%相当額を越えた部分を控除した額とする。
3. 2.の事業年度の翌年度以後は、次の計算式で求められる金額を償却限度額として、残存簿価1円まで償却することができる。
償却限度額=(取得価額-取得価額の95%相当額-1円)×各事業年度の月数/60
旧生産高比例法(平成19年3月31日以前)
1. 次の計算式で求められる金額を償却限度額とする。
償却限度額={(鉱業用減価償却資産の取得価額-残存価額)/その資産の耐用年数(注)の期間内におけるその資産の属する鉱区の採掘予定数量}×その事業年度におけるその鉱区の採掘数量 (注)その資産の属する鉱区の採掘予定年数がその資産の耐用年数より短い場合には、その採掘予定年数。
ここで、残存価額については
残存価額=取得価額×耐用年数省令別表第十一に規定されている残存割合
上記計算式で求められる金額を用いる。
2. 償却累積額が、取得価額の95%相当額に到達する事業年度の償却限度額は、取得価額の95%相当額を越えた部分を控除した額とする。
3. 2.の事業年度の翌年度以後は、次の計算式で求められる金額を償却限度額として、残存簿価1円まで償却することができる。
償却限度額=(取得価額-取得価額の95%相当額-1円)×各事業年度の月数/60
定額法(平成19年4月1日以後)
次の計算式で求められる金額を償却限度額とし、残存価額が1円になるまで償却を行なう。
償却限度額=取得価額×定額法の償却率
ここで、定額法の償却率は耐用年数省令別表第十で規定された値を用いる。
定率法(平成19年4月1日以後)
1. まず、次の2つの式で調整前償却額と償却保証額の金額を求める。
調整前償却額=期首帳簿価額×定率法の償却率 償却保証額=取得価額×耐用年数に応じた保証率
ここで、定率法の償却率、耐用年数に応じた保証率はそれぞれ耐用年数省令別表第十で規定された値を用いる。
2. 調整前償却額と償却保証額の金額を比較し、当期の償却限度額を求める。
- (1) 調整前償却額≧償却保証額の場合
償却限度額=調整前償却額
- (2) 調整前償却額<償却保証額の場合
償却限度額=改定取得価額×改定償却率
ここで改定取得価額には期首簿価を用い、改定償却率には耐用年数省令別表第十で規定された値を用いる。 また、残存簿価1円まで償却できる。
生産高比例法(平成19年4月1日以後)
次の計算式で求められる金額を償却限度額とする。
償却限度額=(鉱業用減価償却資産の取得価額/その資産の耐用年数(注)の期間内におけるその資産の属する鉱区の採掘予定数量)×その事業年度におけるその鉱区の採掘数量 (注)その資産の属する鉱区の採掘予定年数がその資産の耐用年数より短い場合には、その採掘予定年数。
減価償却と償却
「償却」には、資産の原価を将来に渡って費用配分する、という意味がある。会計用語では、特に有形固定資産(Tangible assets)を償却することを「減価償却」(Depreciation)と呼び、無形固定資産(Intangible assets)を償却することを単に「償却」(Amortization)と呼んで区別している。ただし、「減価償却」と「償却」の両方を含めて広い意味で「償却」(Amortization)と呼ぶ場合があるので注意が必要である。
社会的影響
減価償却は、一企業的には合理的な手法であるが、マクロ経済には思わぬ影響を及ぼす。
上述のように、10億円のビルが建設されたとする。ビル建設を発注した企業の収益は、それまで1億円だったものが3億円になるとする。また、建設を発注した企業は、10年定額法で毎年1億円ずつ償却していくとする。
建設を発注した企業は、ビルが建設された年に、10億円の建設投資をして収益が3億円であるから、この年は差し引き現金7億円の出超となる。ところが、会計上は、1億円だけを費用として計上するため、会計上の利益は3-1=2億円である。また、発注企業により支出された10億円は、建設会社や家計に入り、乗数効果をもたらす。この10億円のうち1億円だけが経費なので、経済全体では9億円の会計上の利益がもたらされる。
しかし、翌年はもうビルを建設しないとすると、建設を発注した企業は、収益3億円に対し減価償却費1億円を計上する。減価償却は会計上の費用であるため、実際は3億円の入超でありながら会計上の利益は2億円となる。この企業の収益は3億円であるから、その他の会社・家計は、その収益に対応して合計で3億円の出費を計上することになる。結果として、経済全体では、2-3=-1億円の会計上の損失がもたらされる。
このような歪みが生まれるのは、投資をする側にとっては、単年度の投資費用すべてが経費にはならないのにたいして、投資を受注する側にとっては、単年度の利益がすべて収益となるためである。
ケインズ経済学では、これを基に設備投資が景気に与える影響を説明している。設備投資が活発な時期は、会計上の利益が増大し、社会全体がすべて利益を上げられているような錯覚が生まれ好景気となる。逆に、設備投資が低調な時期は会計上の出費が増大し、社会全体が損失を出しているような錯覚が生まれ不景気となる。
関連項目
外部リンク
- 国税庁 No.2100 減価償却のあらまし平成19年4月1日現在法令等 (所法2、49、所令120、120の2、123〜126、129、131、132、134、138、139、所基通2−14、49−1、措法28の2、平元.3直所3−8、平18改正所法附則87、平19改正所令附則1、12)
注釈
- ^ 阿部徳幸・松嶋康尚共著 『減価償却の実務がスラスラわかる本』 中経出版 2008年4月初版発行 ISBN 9784806129325
- ^ 2009年時点において、実際には市場価値が減少しているが、税法上の減価償却資産とされていない。
同じ種類の言葉
関連した本
- 減価償却資産の50音順耐用年数早見表―平成21年5月改訂 すぐわかる 納税協会連合会
- 減価償却資産の耐用年数表〈平成21年版〉 納税協会連合会
- 減価償却のしくみと実務 (これ1冊でできるわかる) 小林俊道 あさ出版





