国鉄分割・民営化までとは? わかりやすく解説

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国鉄分割・民営化まで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 11:18 UTC 版)

新幹線」の記事における「国鉄分割・民営化まで」の解説

1964年昭和39年10月1日に、東京オリンピック開催合わせて東海道新幹線開業した併せて専用0系開発され営業投入された(→1964年10月1日国鉄ダイヤ改正参照)。なお、開通先立つ同年4月22日からアメリカニューヨーク市開催されニューヨーク万国博覧会日本館実物大モックアップ展示され日本技術力誇示した10月1日東京発一番列車ひかり1号運転士山本幸一伊月正司の2名)は定員987名のところ乗客730名ほどであり満席ではなかった。 開業当初営業最高速度は200km/h(東京 - 新大阪「ひかり」4時間、「こだま」5時間)。路盤安定待って翌年に210km/h運転(同「ひかり」3時10分、「こだま」4時間)を開始した(→1965年10月1日・11月1日国鉄ダイヤ改正参照)。 日本の二大都市である東京 - 大阪間は、1958年昭和33年)から在来線特急日帰り可能になっていたものの、滞在時間がわずか2時間あまりしか取れなかった。しかし新幹線開通により、日帰りでも滞在時間充分取れるようになり、社会構造著し変化及ぼしたビジネスレジャー新し需要喚起し東海道新幹線においては当初12編成が、1970年昭和45年)の大阪万博開幕機に16編成まで拡大され高速大量輸送機関としての確固たる地位確立した。 その一方で新幹線建設特急・急行列車増発さらには都市部における通勤輸送増強通勤五方面作戦など)などの設備投資追われたことから、新幹線開業した1964年昭和39年)度から国鉄収支赤字転落し以後それは拡大する一方となり、結果的に新幹線建設国鉄破綻1つ原因となったと言われる。これに対しJR東海葛西敬之会長著書の中で「東海道新幹線はあくまで内部留保された資金借金建設資金まかない、それらを運賃・料金収入のみですべて回収したものであり、新幹線建設国鉄破綻引き金引いたという認識誤りだ」と指摘している。いずれにせよ以後国鉄において、新幹線重要な収入源ともなっていく。 その後東海道新幹線続いて同じよう需要の増加していた山陽本線抜本的輸送力改善高速化目的として、1967年昭和42年)に東海道新幹線延伸する形で山陽新幹線着工され1972年昭和47年3月15日岡山まで、1975年昭和50年3月10日には博多まで開業した(→1972年3月15日国鉄ダイヤ改正1975年3月10日国鉄ダイヤ改正参照)。「ひかりは西へ」がそのキャッチコピーであった。 さらに東北方面への延伸計画された。1971年昭和46年)には東北新幹線上越新幹線着工されキャッチコピーには「ひかりは北へ」が使用された(実際開業にあたっては、「やまびこ」「あおば」「とき」「あさひ」等、東北上越在来線特急のかつての名称を継承している)。1974年昭和49年)には建設中成田空港へのアクセス路線として成田新幹線工事入った折しも田中角栄内閣総理大臣によって、国土開発促進する日本列島改造論」が提唱され整備順調に進むかに見えた。 だが、実際に反対運動による用地買収難航トンネル工事での異常出水などがあり、前者2つ新幹線予定より工事5年も遅れ、成田新幹線至って工事中止となってしまった(ただし、後にJR東日本京成電鉄成田空港乗り入れの際にこの新幹線建設作られ設備生かされることになる)。また、名古屋新幹線訴訟など、新幹線沿線での騒音振動による公害問題この頃深刻化した。さらに国鉄財政の悪化に伴う運賃・料金値上げ繰り返し労働紛争によるストライキ頻発化などから、既存新幹線乗客減少傾向陥った。そして経営問題労働紛争影響から技術革新見られなくなり新幹線発展発達一時停滞した東北新幹線上越新幹線1982年昭和57年)に大宮発着という暫定的な形で開業し(→1982年11月15日国鉄ダイヤ改正新幹線リレー号参照)、1985年昭和60年)には用地買収の関係で遅れていた都心上野乗り入れ果たした(→1985年3月14日国鉄ダイヤ改正参照)。これにより東北上越地方における鉄道シェア大幅に拡大した。だが、それら新幹線建設費負担重なって国鉄財政はついに破局的態となり、中曽根内閣の下で断行された1987年昭和62年)の国鉄分割民営化に至るのである

※この「国鉄分割・民営化まで」の解説は、「新幹線」の解説の一部です。
「国鉄分割・民営化まで」を含む「新幹線」の記事については、「新幹線」の概要を参照ください。

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