BRM-1K
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/14 04:18 UTC 版)
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基礎データ | |
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全長 | 6.7m |
全幅 | 2.9m |
全高 | 1.9m |
重量 | 13.2t |
乗員数 | 6名 |
装甲・武装 | |
主武装 | 73mm低圧滑腔砲2A28 |
副武装 | 7.62mm機関銃PKT |
機動力 | |
速度 | 整地速度:65km/h 航行速度:8km/h |
エンジン | UTD-20 ディーゼルエンジン 300㏋ |
行動距離 | 550~600km |
BRM-1K(БРМ-1К) は、ソビエト連邦で開発された装甲偵察車両である。
概要
司令部付偵察隊用の偵察車両で、砲塔は砲手の他に偵察要員が搭乗できる大型の2名用砲塔となっている。
武装は、歩兵戦闘車型と同一の73mm低圧滑腔砲2A28と7.62mm機関銃PKTを装備し、砲塔が大きくなった分狭くなった後部兵員室には2名の偵察要員が搭乗する。搭乗員は計6名。なお、この二名用大型砲塔は、BMP-2の砲塔の原型となった。
開発
BRM-1Kは、それまで偵察部隊に配備されていたPT-76水陸両用軽戦車を置き換えるため、1970年代初頭にチェリャビンスクトラクター工場の設計局でBMP-1をベースに開発された。水上航行能力の存在や、車体の共通化による生産コストの低下のため、ベースにBMP-1が選ばれた。
BRM-1Kは1972年に開発が完了し、1973年から量産が開始された。
派生型
運用国
アゼルバイジャン - 2024年時点で、アゼルバイジャン陸軍が7両のBRM-1Kを保有[2]。
アルメニア:
- アルメニア軍 — 2016年時点で12両のBRM-1Kを運用している。
- アルメニア内務省 — 2016年時点で5両のBRM-1Kを運用している。
- アルメニア国境警備隊 — 2016年時点で3両のBRM-1Kを運用している。
ベラルーシ — 2016年時点で136両のBRM-1を運用している。
ジョージア - 2024年時点で、ジョージア陸軍が1両のBRM-1Kを保有[3]。
カザフスタン - 2023年時点で、カザフスタン陸軍が60両のBRM-1を保有[4]。
ロシア:
- ロシア陸軍 — 2024年時点で200両のBRM-1Kを運用している。
トルクメニスタン — 2024年時点で、トルクメニスタン陸軍が60両のBRM-1を保有[5]。
ウズベキスタン - 2023年時点で、ウズベキスタン陸軍が6両のBRM-1を保有[6]。
ウクライナ — 2024年時点で50両のBRM-1Kを運用している。
シリア ー 2017年にロシアよりBRM-1及び1Kを受領した。[7]
実戦
ロシアによるウクライナ侵攻において双方が運用しており、ロシア側はBRM-1Kを29両、BRM-1KMを2両、ウクライナ側はBRM-1Kを51両失っている。[8]
展示場所

ロシア
- カメンスク=シャフチンスキーの愛国者公園
- パディコヴォのロシア軍事史博物館
- ソヴィエツクの軍事装備博物館
- ノヴォシビルスクの勝利大通り
- グコヴォの赤軍兵士記念碑
- コヴロフの愛国者公園
アゼルバイジャン
カナダ
- オンタリオの戦争博物館
脚注
- ^ “Combat training of CMD upgraded BRM-1KM reconnaissance vehicles in rear area of special military operation” (2023年3月15日). 2023年3月16日閲覧。
- ^ IISS 2024, p. 180.
- ^ IISS 2024, pp. 184–185.
- ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 179. ISBN 978-1-032-50895-5
- ^ IISS 2024, pp. 208–209.
- ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 205. ISBN 978-1-032-50895-5
- ^ Oryx. “Rearming Syria: Russian deliveries of T-62MVs and BRM-1(K)s arrive”. Oryx. 2024年8月20日閲覧。
- ^ Sebastien Roblin. “Russia Mulls Restarting Production Of Older Fighting Vehicles To Replace Ukraine Losses” (英語). Forbes. 2022年2月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月20日閲覧。
- ^ “BRM-1K”. Hərbi Qənimətlər Parkı. 2021年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月17日閲覧。
参考文献
- The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2024) (英語). The Military Balance 2024. Routledge. ISBN 978-1-032-78004-7
関連項目
BRM-1K(ロシア語版)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:44 UTC 版)
「BMP-1」の記事における「BRM-1K(ロシア語版)」の解説
司令部付偵察隊用の偵察車両で、砲塔は砲手の他に偵察要員が搭乗できる大型の2名用砲塔となっている。武装は、歩兵戦闘車型と同一の73mm低圧滑腔砲2A28と7.62mm機関銃PKTを装備し、砲塔が大きくなった分狭くなった後部兵員室には2名の偵察要員が搭乗する。搭乗員は計6名。なお、この二名用大型砲塔は、BMP-2の砲塔の原型となった。
※この「BRM-1K(ロシア語版)」の解説は、「BMP-1」の解説の一部です。
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