VRエンタテインメントシステム
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「白井暁彦」の記事における「VRエンタテインメントシステム」の解説
世界で初めて皮膚感覚における知覚現象であるファントムセンセーションを利用したエンタテイメントシステム「ファンタスティック・ファントム・スリッパ」を久米祐一郎、草原真知子、佐藤勝らと開発、SIGGRAPH'98で発表した。日本科学未来館科学コミュニケーター養成事業において科学コミュニケーターとしてのトレーニングと展示企画者としての経験を得ている。WiiリモコンをPCで使うためのプログラミング解説書「WiiRemoteプログラミング」(オーム社)の主著者。VRエンタテインメントシステムの開発について幅広い職業において活動している。2010 - 2018年は神奈川工科大学情報学部情報メディア学科において、ゲームクリエイターやメディアアーティスト育成のための教育研究に従事している。学生VRコンテストにおける学生作品「瞬刊少年マルマル」から、先端の研究課題を見出し全身没入型VRエンタテイメントシステム「Manga Generator」を開発し、東京北青山TEPIAにおいて常設展示化するなど学生VR作品の事業化プロジェクトを行っていた。工学的なものづくりだけでなく、エンタテイメントとその技術が将来にわたって意味のある存在であるためには何が重要か、という原理的な整理や歴史、哲学、理論化などの研究も行なっており、論文「エンタテイメントシステム」や著書「白井博士の未来のゲームデザイン ―エンターテインメントシステムの科学―」にまとめられている。 大学教員としてのVRエンタテインメントシステム研究の限界を感じ、2018年以降はGREE VR Studio Laboratoryを立ち上げ、グループ会社であるWright Flyers Live Entertainment(WFLE)社と連携し、VTuber産業・文化のエヴァンジェリストとしての活動と並行しながら、イノベーション型人材発掘ワークショップ「VRSionUp!」や、国際学生対校VRコンテスト「IVRC」実行委員・審査委員、デジタルハリウッド大学大学院客員教授としてVR・エンタテインメント・コンテンツ工学を通したイノベーション教育を展開している。1995年近辺のグラフィックワークステーションによるVR研究を「VR2.0」、2013年以降のパーソナルHMD、ゲームエンジンによるVRコンテンツの一般化時代を「VR3.0」、VTuberやVRChatといった「ヴァーチャルな存在が物理的な存在よりもコマースを生み出し価値を持つ時代」を「VR4.0」と定義しており、産業の中でVR4.0を推進しながら「VRの輪廻」に陥らないよう、研究者は「VR5.0」の方向性を示すべきとの啓蒙活動を行っている。 海外への発信も精力的で海外メディアへの発信、2018年12月に東京で開催された ACM SIGGRAPH ASIA 2018 Real Time Live! においては、自らがVTuber「REALITE Lea」を演じ、IKINEMA、StretchSense、WFLEらとともに英語で踊りながら技術ライブデモを行うなど、VTuberやVR4.0、メタバース時代に向けた体現を行っている。
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