Trois romances Op.11とは? わかりやすく解説

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シューマン, クララ:3つのロマンス

英語表記/番号出版情報
シューマン, クララ3つのロマンスTrois romances Op.11作曲年1839年  出版年1840年  初版出版地/出版社: Mechetti 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1曲 変ホ長調 Es dur3分00 No Image
2 第2曲 ト短調 g moll5分30秒 No Image
3 第3曲 変イ長調 As dur4分30秒 No Image

作品解説

執筆者: PTNA編集部

第1曲 変ホ長調
 おそらく3曲中最後に書かれたと思われるこのロマンスは、わずか49小節と3曲中最も短く前奏曲的な役割果たしている。3部形式からなり、Aでは一貫した16分音符流れるような伴奏形の土台の上に、短いモチーフ繰り返し和声の中から響いてくる。Bでは変ト長調からイ長調、再び変ト長調半音階的転調する中、旋律16分音符移りさわやかに流れる。
第2曲 ト短調
 クララはこのロマンスを「小さな憂愁たたえたロマンス」と表現し、またそれに付け加えて「それを作曲している間、私はずっとあなたのことを考えていました」とローベルト書いた。そして次のような、今この曲を弾こうとするにとっても有益な、しかし最後に彼女らしい謙遜した言葉とともに楽譜送った。「あなたはそれをとても自由に時に情熱的に、そして再び悲しげに―弾かなくてはいけません。私はその曲が大変気に入ってます。それをすぐに送り返してください。その欠点探すのに臆病になることはありません。私のためになることですから。」これに対してローベルトは「君の楽想一つ一つは、このぼくの心から発している。実際のところ、ぼくが自分音楽すべてに関して感謝しなくてはならない相手は君だ。ロマンス変更すべきところは何もない。この曲は、このままの形でなくてはならない。」と返事した。このロマンスは、ローベルトの《フモレスケ作品20インスピレーション与えたではないかと言われている。
 3部形式からなりクララ言葉通りAとA’ではト短調メランコリック雰囲気支配する。Bは平行調変ロ長調で、情熱的快活。この二つ対照的である一方テンポ入念な変わり目(Nach und nach schnellerやTempo wie zu Anfang)、8分音符刻みというリズム類似によって、自然に変化している。冒頭テーマpp和音とともに回想されるコーダで、あたかも無限に続くかのように次第消えていく。
第3曲 変イ長調
 表情雰囲気異なる、いくつかの特徴ある魅力的な楽節ロンド風に構成されている。全体的にはABA’という3部形式だが、Aは7つ楽節からなりショパン風の(《バラード第3番》の冒頭和声とよく似ている)a、ポリフォニー的なb、ワルツ風のc、Animato記され付点リズム生き生きとしたdが a b ac d c’ a”と配置されている。バスラインも工夫されていて、a、b、dでは基本的に主音保続され、Cでは1音ずつ上行する。変ニ長調のBは、その冒頭モチーフ展開していく。先ほどのcとやや似たワルツ風の伴奏であるものの、1拍目が8分休符であることによって、独特のリズム感生み出している。A’は、cとdは再現されず、a”’ b a””とかなり簡略化される。




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