SLやまぐち号への充当
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「国鉄D51形蒸気機関車200号機」の記事における「SLやまぐち号への充当」の解説
2017年7月11日に山口線での試運転が始まった。はじめにDD51 1043を後部に連結した重連単機による試運転が行われた。続いて同月24日から35系客車を連結した、営業列車である「SLやまぐち号」と同様の状態で試運転を開始した。試運転は35系客車との連携データ収集や機関士・機関助士の運転技術の習得を目的として27日まで行われたものだが、27日の試運転の際に動輪の車軸の一部に発熱傾向が見られたため、大事を取って試運転はこの段階で中止され、9月2日のイベント展示後に梅小路運転区へ返却し、臨時検査に入場した。第2検修庫で動輪と台枠を分離し、発熱傾向の見られた軸受の調査・整備を実施したうえで、11月2日に米原 - 木ノ本間で本線試運転を行い、結果が良好だったことから臨時検査を出場、後日新山口へ回送された。営業運転直前に山口線で試運転を行った。終了後はナンバープレートの色を赤色に塗り替えた上で、11月23日に新山口支所内開催「SLフェア」でC57 1・C56 160とともに展示されたのち、11月25日から「SLやまぐち号」として営業運転を開始した。なお、25日には本機のコンプレッサーの不具合により列車が遅れるというトラブルも発生している。翌26日にはC57 1との重連運転も実施された。 2日間の復活運転を行った本機はナンバープレートの色を赤から黒に戻し、新山口から梅小路運転区へ回送され、到着後は第1検修庫(扇形庫4・6番線)で機関部・炭水車とも車体と輪軸を分離し、中間検査Aに入場した。すべての整備を終えて、2018年(平成30年)2月22日に米原 - 木ノ本間で試運転を行い、試験結果が良好のため出場した。この段階でC57 1は梅小路運転区で中間検査Aを受けていたため、「SLやまぐち号」に充当すべく下関総合車両所新山口支所へ回送され、同年3月24日から2018年シーズンの本機の運転を開始した。同5月27日までの土曜・日曜・祝日に運転される予定だったが、4月中に何度か不具合を起こし、下関総合車両所所属のDD51 1043の代走牽引となった。同月5日には、本機に本線運転機としての役目を譲ることになったC56 160との重連運転も行い、同27日の運転分をもって2018年春シーズンに予定されていた運転日をすべて消化したが、中間検査Aを受けたC57 1が6月2日から牽引予定だったところ、試運転中に故障し、修理が必要になったため、同日からの「SLやまぐち号」は本機が代走牽引することとなった。 その後は「SLやまぐち号」運転終了後に梅小路運転区へ戻り、2018年夏からの「SL北びわこ号」を牽引する予定であったが、梅小路運転区への返却途中の広島にて平成30年7月豪雨で被災。直接の被害は免れたものの、山陽線各地の土砂崩れなどの被害により、梅小路運転区へも新山口支所へも戻れない状況が続いていた。同年9月9日の山陽本線下松 - 柳井間の部分再開によって翌日には新山口支所へ再度帰還。2018年中のSL北びわこ号でのデビューは断念され、年末年始まで「SLやまぐち号」および「SL津和野稲成号」を牽引することとなった。 2019年(平成31年)3月10日に、不具合を見せながらSL北びわこ号の牽引を開始したのち、同月末から再びSLやまぐち号牽引の任に就いている。 2022年(令和4年)5月3日、津和野駅での折り返し作業中、炭水車の台車に長さ3cm・深さ1.5cmの亀裂が入っていることが発覚し運用離脱。翌日からの「SLやまぐち号」はDD51 1043の代走牽引となった。修理には時間がかかり、SLでの運転再開は6月中旬以降となる予定。
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