SA4102総督花車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 09:12 UTC 版)
車籍:20SA4102(20は車重,SAはSALOONの短縮形) 車種:御料車、花車 名称:総督花車(蔣公専車) 自重:17.58トン 換算トン数:空車時20トン、(乗車時)20トン 定員:14 全長:13.9m 全幅:2.6m 全高:3.4m 最高速度:75km/h SA4102は台湾の鉄道史上初めて登場した花車で、1904年に台北鉄道工場(現在の台北機廠)で製造された木造ボギー車。製造時は台湾総督府が日本の技術者を招き、鉄道局新橋工場(現東京総合車両センター)が製造した5号御料車を参考に、数度の検討を重ね1903年11月に設計図面が確定、総督府鉄道部で内外装を手掛けさせ、翌年10月10日に落成した。台湾総督と貴賓用に使用されたことから「コトク1型(トク1型とも)」、戦後は「総督花車」と呼ばれている。台鉄の一般車両が全長約20メートルなのに対し、13.9メートルと小ぶりで、日本産の檜や米国産のチーク材が使用されている。製造費は当時の価格で2万1,847円41銭6厘。 台湾で最初に電化設備が搭載された鉄道車両で、ストーン式と呼ばれる車軸発電機による電灯や扇風機4台を備えている。客室、ゲストルーム、寝室、食堂、便所など各部屋間の仕切り壁には木彫りの装飾が施され、床はカーペット、窓にはカーテンが備わっている。下記天皇花車落成以降は総督が使用した。運行時は縦貫線では一般急行列車に増結し、専用列車となることはなかった。 1918年1月16日に第6代台湾総督安東貞美が東京から台湾に戻る際は12号列車に増結して基隆駅まで回送、安東を乗せた列車は台北駅まで1号急行列車に増結された。当時の特別高級列車は駅での移動距離が少なくなるように編成中間に増結されていた。
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