PKへのペナルティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 05:26 UTC 版)
「プレイヤーキラー」の記事における「PKへのペナルティ」の解説
システム上PKを許容しているMMORPGでは、何らかの形でのステータス・表示の変化と、それに伴う様々な代償(ペナルティ)を負わされることと引き換えにPKを行うことが可能な仕様となっている。 この代償の程度については、ゲームの基本設計や思想、PKがゲームプレイに及ぼす影響の大きさなどによって決まってくるが、その軽重はタイトル毎に少なからぬ差異が見られる。ただし、多くは「贖罪」などという名目のペナルティ消却の為のクエストが用意されており、PKを行ったプレイヤーも多少の時間と手間を要して通常の状態に戻すことが可能であり、一度きりのPKでプレイヤーが通常のプレイに復帰できなくなる程の重いペナルティが課されることはほとんど無い。一方で、上述した様にPKのペナルティが累積的に蓄積される仕様の場合には、重いペナルティを抱えたプレイヤーはクエスト消化に膨大な時間と手間を要しペナルティの全消却が事実上不可能となる場合がある。対照的に、PK状態のフラグが立った後に一定時間ログインすることのみで比較的簡単にペナルティが消却されるタイトルもある。 逆にPKをシステム的に認めていない設計のMMORPGでは、基本的にはPKを行うことができないシステムとなっており、MPKなどの手段でPKが行われることになるが、この場合、PKという行為の発生を前提としないシステムであるゆえに、一次的にステータス面でPKの代償を負わされる事も少ない。ただし、PKをシステム的に認めていない以上、ゲームシステムを悪用したプレイヤーの問題行動などとして運営規約で禁止しているものに該当し、この場合はPK被害を受けたプレイヤーからの申告を受ける形で運営会社所属のゲームマスター職からPK・MPKを引き起こしたプレイヤーに対してメールやチャットなどを介して警告が行われ、それ以後も同様の行為を繰り返す場合には運営規約の違反を理由にキャラクター停止やアカウント凍結などの厳しい制裁が課されることとなる。 ただし、月額課金制であれアイテム課金制であれ、MMORPGとその運営会社は基本的にプレイヤーからの課金を得ることによって経営を成り立たせている。その為、システム上PK行為を容認しており、プレイヤー間のトラブルには不介入という原則を敷いているMMORPGの大半でも、執拗・粘着的あるいは大規模であったり組織的なPK行為や嫌がらせなどを多重に繰り返し、その結果として被害を受けた側の多くのプレイヤーが休止したり課金アイテムの購入をやめてしまう、さらにはアカウントを削除してゲームを離れてしまうなど、他のプレイヤーをゲームから追い出したり課金を打ち切らせてしまう様な行為までもが無際限に肯定されているわけではない。運営会社側でもその様な悪質・大規模・執拗なPKを繰り返すプレイヤーがゲーム運営上の障害となる事態は多分に想定しており、ゲームプレイ規約の禁止項目に「他者のゲームプレイ・円滑なゲーム運営を著しく阻害する悪質な行為」「ゲームの世界観・イメージを著しく毀損しかねない悪質なマナー違反」「運営会社・運営チームへの重大な妨害行為」などという主旨の一文を含ませておき、包括的に規約違反行為として対処できる様にしているのが一般的である。これに基づいて、運営会社の警告を無視して悪質な行為を繰り返しているプレイヤーに対しては運営会社・運営チームが重いペナルティを課したり、あるいは直接にアカウント永久凍結処分を行いゲーム世界から排除することになる。
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