ISO国際登録簿
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「ISO/IEC 2022」の記事における「ISO国際登録簿」の解説
ISO/IEC 2022は具体的な符号化文字集合とは切り離して規定されているため、実際にこの規格を適用するにあたってはエスケープシーケンスの終端文字と符号化文字集合などとの具体的な対応関係を定める必要があり、そのために符号化文字集合のISO国際登録簿が存在する。これはエスケープシーケンスの終端文字についてそれぞれどの文字がどの符号化文字集合などに対応しているのかを定めたものである。符号化文字集合のISO国際登録簿と登録方法はISO/IEC 2375 Data Processing - Procedure for Registration of Escape Sequences (情報技術-エスケープシーケンス及び符号化文字集合の登録手順) に規定されている。 ISO国際登録簿への登録申請を行うことが出来るのは次の者に限定される。 ISO/IEC(ISO/IEC JTC 1結成以前はISO)の技術委員会(TC)または小委員会(SC)ISO TC 46/SC 4、ISO TC 97/SC 2、ISO TC 97/SC 21など 符号拡張またはエスケープシーケンスの使用法を検討するISO/IEC JTC/SC2(ISO/IEC JTC 1結成以前はISO TC 97/SC 2)内の作業グループ(WG)ISO/IEC JTC 1/SC 2/WG 2、ISO/IEC JTC 1/SC 2/WG 3、ISO TC 97/SC 2/WG 4、ISO TC 97/SC 2/WG 7など。 ISO/IEC(ISO/IEC JTC 1結成以前はISO)の会員団体(各国で1団体ずつと決められている。)米国規格協会(ANSI)、日本工業標準調査会(JISC)、英国規格協会(BSI)、ドイツ規格協会(DIN)など。 ISO/IECの技術委員会または小委員会と関連のある国際機関ヨーロッパ電子計算機工業会(ECMA)、国際電気通信連合 電気通信標準化部門(ITU-T:旧CCITT)など。 登録の手続きと国際登録簿の維持管理は登録事務局(Registration Authority)がおこなうことになっている。現在、その事務局は日本の情報処理学会情報規格調査会 (IPSJ/ITSCJ) が引き受けている(符号化文字集合の国際登録簿)。かつてはECMA(欧州計算機製造業者協会、現Ecma International)が登録事務局を引き受けていた。 終端文字は登録順に16進数の「4/0」から順に割り振っていくことになっている。終端文字の割り振りは区分ごとに行われることになっている。(そのため同じ終端文字でも、どの区分の終端文字であるのかによって指し示す符号系は異なり、そのエスケープシーケンスがどの区分の符号系を指し示すのかは中間文字が何であるのかによって識別できる。) 登録数の最も多い94文字集合については、当初の規格で用意されていた利用可能な終端文字を使い切ってしまったため、第三次規格において94文字集合を指し示す新たな中間文字を設けてより多くの94文字集合が登録出来るように規定が改正された。 なお、一つの規格で定められた符号系であっても、文字の追加変更を含む改正が行われたときには異なる符号系として扱われることになっており、そのために改めて登録が行われ、新たな登録番号と終端符号が付与されることになる。例えばJIS X 0208は1978年版、1983年版、1990年版のそれぞれが、JIS X 0213は2000年版と2004年版がそれぞれ異なる符号系として登録されている。
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