BADGE改
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初代システムは、就役当初は世界最高といわれる能力を有していたものの、1970年代後半になると、航空機の性能向上に伴う脅威の増大、および連接されている周辺システムの性能向上に追随しきれなくなってきた。このことから、防衛庁では昭和54年度より次期システムの検討に着手し、1981年8月に、日本電気など3社に対して提案要求を行った。これを受け、1982年1月には各社から提案書が提出され、評価した結果、日本電気のシステムをもとに、他2社の電子交換機と基地内通信回線を組み入れたものを採用することとされた。昭和58年度予算で所要の経費が盛り込まれ、1984年3月に、「自動警戒管制組織の近代化」として、日本電気と契約が締結された。 日本電気を主契約社として、1983年から改修が開始された。この改修は、下記のようなものであった。 総合的C4Iシステムへの発展指揮統制機能(CCIS):作戦計画の作成や作戦現況表示などの処理の自動化を図る 通信回線統制機能(LCCM):通信網のモニターや代替通信ルートの設定の円滑化を図る 全般的な性能向上戦術情報処理装置の処理能力向上 マン・マシン・インターフェースの改良 地上固定回線の光ファイバー化 構成の拡張・効率化防空司令所(DC: Direction Center)と防空管制所(CC: Control Center)を防空指揮所(DC)として統合し、作戦指揮と防空管制を一本化。 航空幕僚監部作戦室(ASOOC)、航空団戦闘指揮所(WOC)、高射群戦闘指揮所(GOC)のシステム加入 南西航空警戒管制隊の本格的システム加入。那覇に4ヶ所目の防空指揮所(DC)が設置された。 航空方面隊のどのDCを介してでも直接に要撃管制が行えるようになった。 新型機への対応E-2C早期警戒機と防空指揮所(DC)とのデータリンク連接。BADGEで本来使われるTDDLではなくリンク 11によるものである。 F-15戦闘機への対応。F-15J側にJ/ASW-10機上データリンク装置が搭載されている。
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