アタザナビル
分子式: | C38H52N6O7 |
慣用名: | N,N'-[(3S,4S)-1-[4-(2-Pyridinyl)benzyl]-3-hydroxy-4-benzyl-1-azabutane-1,4-diyl]bis[Nα-(methoxycarbonyl)-3-methyl-L-valinamide]、CGP-73547、(2S)-2-[(Methoxycarbonyl)amino]-N2-[(2S,3S)-3-[[(S)-2-[(methoxycarbonyl)amino]-3,3-dimethylbutyryl]amino]-4-phenyl-2-hydroxybutyl]-N2-[4-(2-pyridinyl)benzyl]-3,3-dimethylbutanoic acid hydrazide、BMS-232632、アタザナビル、Atazanavir、ATV |
体系名: | N,N'-[(3S,4S)-1-[4-(2-ピリジニル)ベンジル]-3-ヒドロキシ-4-ベンジル-1-アザブタン-1,4-ジイル]ビス[Nα-(メトキシカルボニル)-3-メチル-L-バリンアミド]、(2S)-2-[(メトキシカルボニル)アミノ]-N2-[(2S,3S)-3-[[(S)-2-[(メトキシカルボニル)アミノ]-3,3-ジメチルブチリル]アミノ]-4-フェニル-2-ヒドロキシブチル]-N2-[4-(2-ピリジニル)ベンジル]-3,3-ジメチルブタン酸ヒドラジド |
ATV
アタザナビル
【概要】 プロテアーゼ阻害剤の一般名。正式には硫酸アタザナビルで略号はATV。製造販売はブリストル社で、商品名はレイアタッツ。剤型は1カプセル150mgと200mgがある。薬価はそれぞれ591.5円と792.5円。発売前の臨床試験の対照がネルフィナビルであったため、やや有効性が劣るという印象があったが、実際には特別に弱いという感じはない。
【用法・用量】 ATV(150mg)2カプセルとノービア(100mg)1カプセルを食後、1日1回の服用が推奨される(ブースト)。他にATV(200mg)2カプセルを1日1回、食事中または食後に服用。他の抗HIV薬と併用する。
【副作用】 間接型のビリルビンが上昇する高ビリルビン血症、皮疹、胃腸症状が主なもの。高脂血症、リポアトロフィーも記載されているが、むしろ高脂血症が少ないところがセールスポイントになっている。
【相互作用】 チトクロームP450阻害による相互作用は他のプロテアーゼ阻害剤と同様であり、処方時にチェックが必要。また溶解性がpHに依存し薬物吸収が低下するため、プロトンポンプ阻害剤などの抗潰瘍剤は併用しないこと。
【耐性の問題】 初回治療でATVに耐性となる場合は、I50L(50番目のアミノ酸がイソロイシンからロイシンへの置換)で他のプロテアーゼ阻害剤(PI)には見られない。I50Lは他のPIに交差耐性がない。他のPIを経験した患者ではプロテアーゼ領域の変異が1-2カ所であればATVは有効性を保ち、4カ所以上蓄積されると耐性になる。
【URL】http://www.haart-support.jp/information/atv_pi.shtml
《参照》 プロテアーゼ阻害剤、 ブースト、 1日1回療法、 チトクロームP450、 耐性
アタザナビル
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
発音 | [ˌætəˈzænəvɪər] AT-ə-ZAN-ə-veer[2] |
販売名 | Reyataz, Evotaz, others[1] |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a603019 |
ライセンス | EMA:リンク |
胎児危険度分類 | |
法的規制 | |
投与方法 | By mouth |
薬物動態データ | |
生物学的利用能 | 60-68% |
血漿タンパク結合 | 86% |
代謝 | Liver (CYP3A4-mediated) |
半減期 | 6.5 hours |
排泄 | Fecal and kidney |
識別 | |
CAS番号 | 198904-31-3 |
ATCコード | J05AE08 (WHO) |
PubChem | CID: 148192 |
DrugBank | DB01072 |
ChemSpider | 130642 |
UNII | QZU4H47A3S |
KEGG | D01276 |
ChEBI | CHEBI:37924 |
ChEMBL | CHEMBL1163 |
NIAID ChemDB | 057755 |
化学的データ | |
化学式 | C38H52N6O7 |
分子量 | 704.856 g/mol |
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アタザナビル(Atazanavir)は商標名のレイアタッツ(Reyataz)として販売されており、抗レトロウィルス薬としてHIV/エイズの治療と予防に用いられる医薬品である[1]。一般的に他の抗レトロウィルス薬との併用が勧められる[1]。穿刺傷害やその他の潜在する感染経路との曝露後の予防に用いられる[1]。投与法は1日1回の経口である[1]。
一般的な副作用は頭痛、吐き気、皮膚の黄色化、腹痛、 不眠症、発熱があげられる[1]。重度の副作用にはむくみを伴った紅斑などの発疹や高血糖症があげられる[1]。アタザナビルの妊娠中の投与は安全とされる[1]。アタザナビルはプロテアーゼ阻害剤 (PI)に分類され、HIVプロテアーゼを阻害する作用によって効果がある[1]。
アタザナビルが米国で医薬品として承認されたのは2003年である[1]。世界保健機関の必須医薬品リストに掲載される最も効果的で安全な医療制度に必要とされる医薬品である[3]。米国では後発医薬品としては入手できない[4]。開発途上国での卸価格は1か月分で約$15.72米ドルである[5]。2015年の米国での一般的な1か月分の治療薬の値段は$200米ドル以上である[4]。
出典
- ^ a b c d e f g h i j “Atazanavir Sulfate”. The American Society of Health-System Pharmacists. 2016年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月28日閲覧。
- ^ “Atazanavir”. MedlinePlus. National Institutes of Health (2012年10月15日). 2013年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月3日閲覧。
- ^ “WHO Model List of Essential Medicines (19th List)”. World Health Organization (2015年4月). 2016年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月8日閲覧。
- ^ a b Hamilton, Richart (2015). Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2015 Deluxe Lab-Coat Edition. Jones & Bartlett Learning. p. 67. ISBN 9781284057560
- ^ “Atazanavir”. International Drug Price Indicator Guide. 2016年11月28日閲覧。
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