一次治療、初回治療
初回治療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 03:30 UTC 版)
限局期Ann Arbor病期分類I期と、bulky病変を認めない、1つの照射野の範囲内におさまるII期の標準療法は放射線療法である。 限局期であってもbulky病変を認める場合は、後述の進行期に準じた化学療法を考慮する。 進行期濾胞性リンパ腫は進行が遅い一方、化学療法の反応性が悪い(生存曲線が改善しない)ため、「無治療での経過観察(watchful waiting)」=著明な増悪や合併症を来たさない限り治療を待機する、という方法がとられてきた リツキシマブが登場してからは、リツキシマブ併用化学療法(R-CHOP療法)が化学療法単独よりも良好な成績をおさめたため、この治療法がとられる場合が多い。R-CHOPからドキソルビシンを除いたR-CVP療法、ベンダムスチンを併用するBR療法も選択肢となる。ただし高齢または合併症などで化学療法に耐えられない場合には、上述の経過観察、リツキシマブ単独での治療も選択肢となる。 上記のリツキシマブ併用化学療法の実施後に、リツキシマブを8週ごとに2年間投与するリツキシマブ維持療法を行うと、無増悪生存期間が有意に延長することが認められた。このためアメリカ・ヨーロッパではリツキシマブ維持療法がおこなわれているが、日本では2013年現在、保険適応ではない。 オビヌツズマブはリツキシマブと同様の抗CD20抗体であり、2018年にCD20陽性濾胞性リンパ腫に対して認可された。リツキシマブと同様に化学療法と併用して用いられるほか、維持療法としても用いられる。リツキシマブ抵抗例に対する有効性も示されている。
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