リポジストロフィー対策
【原因】 リポジストロフィーの病態には、インスリン抵抗性が中核にあると思われる。プロテアーゼ阻害剤やd4Tとの関連が疑われる。この他、ストレスによる免疫異常説、内分泌異常説がある。予防のために初回治療ではプロテアーゼ阻害剤使用を避け、エファビレンツを選択する考えもある。
【治療】 プロテアーゼ阻害剤によってブドウ糖輸送蛋白であるGLUT4阻害が原因と考えられ、インスリン抵抗性改善剤の利用が考えられている。食事、薬物、エクササイズ、形成外科的手術が試みられてきた。プロテアーゼ阻害剤を中止・変更すると血清脂肪値は改善するが、リポジストロフィーは改善しないという成績と、改善するというものと両方がある。脂肪代謝の改善剤の試みがあるが結論には至っていない。抗HIV薬との飲みあわせにも問題があり、慎重に選択する必要がある。現状では抗HIV薬を中止すべきではないだろう。

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