3部あらすじ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 06:04 UTC 版)
ボストンの学者アサフ・ギルマンは、核物理学でハーヴァード大学教授を勤めた人物であり、定年退職後はミスカトニック大学で教鞭をとっていた。ミスカトニック時代の2年間でとある古代宗教に興味を抱き、南太平洋文明の物品を調査収集するようになる。やがて隠居するが、旅行中にロンドンで暴動に巻き込まれて突然死する。 ニューオリンズ在住のクリオール文化の研究家であるクレイボーン・ボイドは、近親者で唯一の学生だからという理由で、死んだ大叔父アサフ・ギルマンの研究資料を相続する。クレイボーンは資料を読み込むうちに、大叔父が邪教団に暗殺されたと確信を抱く。 ボストンのジュダ弁護士の事務所を、ギルマン教授の研究仲間を自称するジェイフット・スミスという男が訪れ、研究資料の譲渡を求める。資料はすでにクレイボーンの手にわたっていたことから、弁護士はスミスに彼の住所を教える。夢を通じてその出来事を知ったクレイボーンはスミスを敵と判断し、さらにやって来て資料の譲渡/売却を要求してくるだろうことを予測し、全資料を隠す。監視者の存在を察知しつつ、就寝したクレイボーンは、新たな正夢を見る。その映像は「生前の大叔父がクレイボーンに宛てた手紙が、旧住所ナチェスの郵便局で滞っている」というもの。夢は黒眼鏡の老人へと続き、彼はクレイボーンにすぐ逃げて夢の手紙を回収するよう助言する。クレイボーンは、スミスとの対面を避け尾行者も躱して、大叔父からの手紙を入手する。 クレイボーンは南米ペルーの首都リマのアンドロス教授に会いに行き、アンドラダなる人物および夢に現れる黒眼鏡の老紳士について尋ねる。教授は、宣教師アンドラダとシュリュズベリイ博士だと回答する。教授は資料を提供し、クレイボーンはアンドラダ神父を見つけ出すことを決意する。宿泊就寝中の夢に現れたシュリュズベリイ博士は、神父抹殺と拠点破壊の重要性を強調し、クレイボーンにアイテムを授ける。 クレイボーンは偽装用の建前を掲げてペルー奥地へと乗り込み、随時アンドロス教授に手紙を出して状況を報告する。アンドラダの正体は、クトゥルフを崇める人外の司祭であった。敵の目的は、かつてシュリュズベリイ博士が埋めた戸口を再び開くこと。地底湖の神殿に入り込んだクレイボーンは、クトゥルフの従者を目撃して危険性を悟り、すぐさまアンドラダの射殺を試みるが、仕留めきれずに逃げられる。クレイボーンはダイナマイトを起爆させて洞窟を崩し、バイアクヘーで逃走する。 失踪したクレイボーンは死んだとみなされる。複数の遺品や手紙類はブエノス・アイレス大学付属図書館で保管され、後に読者を限定し全文公開される。
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