2万5千分1地形図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 17:07 UTC 版)
1910年(明治43年)から大都市や軍事施設周辺等を対象に整備が始まった。以前に作成した2万分の1を編集修正して作成した地域もある。1964年(昭和39年)の第二次基本測量長期計画から本格的な全国整備が始まり、1983年(昭和58年)に、沖ノ鳥島の測量をもって全国整備が完了した。その後、1988年(昭和63年)に「魚釣島」が新たに刊行され、2007年(平成19年)に竹島が「西村」に挿入される形で刊行された。2014年7月には、北方領土を含む領土全域の整備が完了した。全国整備されている一般図としては、最も大縮尺の地図である。二次メッシュによって全国を4,419面でカバーする。現在は空中写真測量によって作成されている。電子国土基本図が整備されるまで、国土の基本図と位置づけられてきた。道路、鉄道、建物、土地の高低や起伏、水系、植生、土地利用等が実測に基づき正確に描写されている。現在の図式は平成25年図式であり、2013年(平成25年)11月1日刊行分から適用されている。 紙地図では、3色刷、460mm × 580mm(柾判)。 2013年11月1日に、国土地理院が3色刷の2万5千分1地形図をおよそ50年ぶりに一新し、多彩な色で表現した新しいタイプの多色刷の2万5千分1地形図を刊行開始した。 原版の維持管理は、長らく地形図原図だったが、1998年より電子化されたラスタデータ管理となる。また、ほぼ自動的に色版別のラスタデータをベクトルデータに変換する処理を経て、2002年にベクトル化された地形図データベース管理と地形図表現への変換処理(「新地形図情報システム」)による出力になる。2009年には電子国土基本図というデータベースが、地形図(新地形図情報システムと地形図データベース)と大縮尺の基盤情報地図の統合によって新規に管理されるようになり、地形図なら地形図表現へ変換され、Webアクセスでは「地理院地図」として公開されるようになる。 管理手法の変遷にしたがって、刊行されている地形図の図式も、昭和61年図式、平成14年図式、平成21年図式、平成25年図式と複数混在することになる。平成14年図式は、新地形図情報システムによる出力と世界測地系対応、平成21年図式は電子国土基本図の変換と編集で作成、平成25年図式も電子国土基本図の編集だが、ほぼ自動化された処理で製版されるようになり、特色インク3色から多色(プロセスカラーCMYK4色の101階調)採用で道路種別の着色や地形に緑色の陰影の立体表現が施される形式となった。
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