1980年代以降:拡大と業績悪化
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1983年、軍用トラックの後継型となる「FAP 2632 BDS / 8x8」を開発。走行状態で20トンの積載能力を誇っていた。その後、FAPは数回に渡り工場の拡張を行ったことで部品製造も開始しており、年間生産台数は15,000台に増加している。 1990年代、国際社会によるユーゴスラビアに課された経済制裁の影響により、制裁解除後には多数の市場を失ったことにより業績が悪化している。 1995–1996年にイカルバスと共同開発した車両「FAP 2026 GC / B 6X6」を使用し、プリボイ - ベオグラード - モスクワ - ウランバートル - 北京 - ダルヤン - ベオグラード - プリボイの冬季ユーラシア横断クロスカントリーを行い139日間で走破している。またクロスカントリーの途中、トラックの耐久性を検証するためゴビ砂漠でテストを行っている。 2002年、民営化に向けた準備プログラムを開始する。 2014年、フィンランドのトラックメーカーであるシスオートはセルビア政府と協力しFAPの買収を提案。しかし、双方戦略不一致のため交渉は決裂している。セルビア政府はこれまで企業に対し合計250万ユーロ(約3億2千万円)もの資金を投資しており、制裁の影響やユーゴスラビア・ディナールのハイパーインフレなどによる業績の悪化に対し健全化に向けた包括的な再編プロセスを策定しており、この理由から1,000名以上の従業員が退職金を受け取ることができずに会社を去っている。最終的に巨額な債務は裁判所の判断によりFAPの株式に変換されることで決着している。 現在はセルビア軍の軍事車両に関する供給とメンテナンスを請け負っており、セルビア軍と新型車両に関する新規契約を交わしている。
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