1040形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 06:23 UTC 版)
「国鉄1100形蒸気機関車」の記事における「1040形」の解説
日本鉄道が1904年(明治37年)に自社大宮工場で製作した機関車で、W3/3形を基本に6両を模倣製作したものである。大宮工場では、製造した機関車に製造番号を与えていないが、製造番号2 - 7にあたる。 弁装置はスチーブンソン式アメリカ型であるが、ランボードのデザインは1100形のいずれのものとも異なるもので、ベイヤー・ピーコック製のテンダ機関車と同様に、側水槽前端部からシリンダ弁室後部にかけて斜めに跳ね上がる形態となっている。また、運転室後部も炭庫を完全に室内に収めてまっすぐとなっている1100形オリジナルに比して、炭庫上部が張り出した形態となっている。 日本鉄道では、O3/3形(401 - 406)とし、建設および入換用に使用した。1906年5月時点で、番号順に宇都宮、上野、小山、高崎、田端、水戸の配置であった。国有化後の1909年には、1040形(1040 - 1045)に改称されたが、鉄道院の少数形式の淘汰方針により、1916年に2両、1919年に4両が廃車され、全車が民間に払い下げられた。その状況を次に掲げる。 1040 → 中日実業公司桃沖鉱山(1916年) 1041 → 中越鉄道 7(1919年) → 鉄道省 1041(1920年) → 小浜鉄道(雲仙鉄道) 2 → 明治鉱業庶路鉱業所 1(1962年廃車) 1042 → 中日実業公司桃沖鉱山(1916年) 1043 → 中越鉄道 8(1919年) → 鉄道省 1043(1920年) → 小浜鉄道(雲仙鉄道) 1(1938年廃車) 1044 → 養老鉄道7(1919年) 1045 → 簸上鉄道 4(1919年) → 鉄道省 1045(1934年) → 金名鉄道 4 → 北陸鉄道 A301 本形式で特筆されるのは、模倣機が佐賀県の唐津鉄工所で1914年(大正3年)に1両製作されていることである。その背景には、同社と日本鉄道との間に、人的つながりがあったことがある。この機関車は、常総鉄道 5として就役し、1921年に口之津鉄道に移って同社の1となった。その後島原鉄道への合併により11となり、さらに25に改番、1955年に廃車となっている。
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