高岩山の遺物など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 00:25 UTC 版)
「高岩神社 (能代市)」の記事における「高岩山の遺物など」の解説
五輪塔 - 鎌倉時代末期から室町時代初期に作られたと推定されている石塔。材質は男鹿半島西海岸の加茂の流紋岩である。 大銀杏 - 五輪塔から少し沢を下りた場所にある樹齢800年以上と推定される銀杏の木。胸高周囲12m程度で、地上2mの所から5本に分岐している。近くには修行者の袈裟を乾かしたとされる袈裟掛石(四天岩)がある。この銀杏と石は、この地にあった蜜乗寺の庭木と庭石であったと伝えられている。 七廻杉 - 樹齢550年と推定される大きな杉。この周囲を息を止めて7周できると、願い事が叶うとされている。 径甕(けいきょう) - 昭和9年に御座堂より発掘された須恵器。須恵器と土師器の土器7個と径甕2個、四耳壺、片口鉢4個が荷揚場消防組によって発掘された。そのうち、須恵器の径甕1個が県指定の有形文化財となっている。これは茂谷山の近くにあったエヒバチ長根窯から造られた物と考えられている。また、この径甕は平賀郡の昼川邑「観音寺由来」で記述された久安5年(1150年)の年号がある須恵器や、湯沢市山田坊中の甕の森の丘の寿永3年(1184年)の銘がある経壷との類似が指摘されている。この径甕は新築された道の駅ふたついに展示されている。 古毛里岩(こもりいわ) - 高岩神社本堂の裏側にあり、参拝の人々がたき火をして暖を取ったとされる所。篭岩ともいう。 権現岩(ごんげんいわ) - 古毛里岩の上にあり、四岩からできている。権現様の頭を納めているのでこの名前がついている。 男御殿岩 - 金剛界大日如来を祀る。高岩山では最も巨大な高さ20丈と言われる岩である。昭和初期、北海道の漁場で大成した人がこの岩に鉄の鎖をつけ、この岩の山頂まで登ることができるようになった。 女御殿岩 - 胎蔵界大日如来を祀る。歩いて山頂まで行ける。 四廊岩 - 七廻杉の少し上にある。4つの巨石が傾いて岩屋のようになっている。中に炉も作られている。慈覚大師が異人が出会った場所とされ、37日供養して護摩を奉じる岩屋とされている。 弁天岩 - 参拝路の途中にある甘池の中にある岩で、弁天を祀っている。黒雲を吐き慈覚大師の目を眩ませた大蛇が住んでいたという。甘池は末無しの水とも言われている。 亀ノ子岩 - 四廊岩の少し上にある。大きな岩の表面が亀が抜け出たように穴が開いている。 目洗水 - 慈覚大師が水を飲んで目を洗った清霊の泉とされる。干ばつ時にも涸れずに湧出する。 来迎岩(らいげいいわ) - 目洗水の近くにある岩。慈覚大師を迎えた三尊が来た所とされる。要人が参拝する時に、里人が迎えに出る場所ともされている。 籠目岩 - 男御殿、女御殿岩のふもとにある。籠目に似ている穴があり、参拝の人が銭を放って入るときは祈願成就の証とされていた。左右に胎内潜岩があり子宝を祈ったが今は墜落して無くなっている。穴は昔は猿が住んでいたとも言う。 不動岩 - 不動岩の所在は現在分かっていない。一説にはこの岩は高岩山の要岩で、慈覚大師修行の後、埋封秘匿したとも言われている。
※この「高岩山の遺物など」の解説は、「高岩神社 (能代市)」の解説の一部です。
「高岩山の遺物など」を含む「高岩神社 (能代市)」の記事については、「高岩神社 (能代市)」の概要を参照ください。
- 高岩山の遺物などのページへのリンク