額面別の一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 14:51 UTC 版)
一厘、五厘、半銭、一銭、五銭、十銭、二十銭、五十銭、一円、五円、十円、五十円、五百円については各硬貨の項目の「未発行貨幣・試鋳貨幣等」を参照。ここではその他の額面のものについて示す。 二厘 二厘銅貨(品位:銅98%・錫1%・亜鉛1%、直径:8.18mm、量目:1.125g) - 明治18年銘。表裏の図柄は1873年発行の一厘銅貨と同様のデザイン。 二十五銭 表現は異なるが実質的に同一額面の「四分一円」も含む。 四分一円銀貨(品位:銀80%・銅20%、直径:23.33mm、量目:5.89g) - 明治2年銘の毛彫の試作貨。表面は旭日竜二十銭銀貨と大まかには同一のデザインで額面表記は「四分一」、裏面は中央の旭日を菊紋・桐紋それぞれ7つずつで囲んだものである。またそれと大まかには同様のデザインで明治3年銘の打製の白銅製及び銅製の試鋳貨も存在する。 八咫烏二十五銭銀貨 - 大正9年銘。貨幣法により1918年(大正7年)に制定された八咫烏五十銭銀貨・八咫烏十銭銀貨(本格製造され日銀に引き渡されたが流通せず)、及び八咫烏二十銭銀貨(試作のみ)と同様の図案だが、二十五銭銀貨については法令による制定はされていない。 二円半 太政官二円半金貨(品位:金90%・銅10%、直径:27.6mm、量目:17.96g) - 明治2年銘。片面には菊紋とその周囲に唐草と桐紋、もう片面には「太政官造幣局」の文字とその周囲に「明治二年金九分銅一分二圓半」の文字がある。 二円半金貨(品位:金90%・銅10%、直径:16.66mm、量目:3.64g) - 明治2年銘の毛彫の試作貨。表面は1871年(明治4年)発行の明治3年銘の二円金貨と大まかには同一のデザインで額面表記は「二圓半」、裏面は中央の旭日を菊紋・桐紋それぞれ5つずつで囲んだものである。 二円半金貨(品位:金90%・銅10%、量目:3.3g) - 明治3年銘の打製の試作貨。表裏のデザインは上の貨幣とほぼ同様。またそれと同じデザインの銅製の試鋳貨も存在する。 貿易銀 試作貿易銀(品位:銀90%・銅10%、直径:38.1mm、量目:27.19g) - ギザあり。表裏のデザインは1875年(明治8年)発行のものと同様であるが、明治7年銘で試作されている。 試作貿易銀(品位:銀90%・銅10%、直径:38.6mm、量目:27.22g) - ギザあり。明治7年銘。表面は発行貨と比べると竜図(阿竜)の周囲の点線がなく、「420 GRAINS. 900 FINE.」と「TRADE DOLLER」の文字が2段になっている点が異なる。裏面は発行されたものとほぼ同様だが、「貿易銀」の漢字が小さく、「銀」の字体が発行貨(金偏が増画)と異なり現在一般的な字体となっている点が異なる。 無額面 次に示すように、試鋳貨幣には時に額面が記されなかったり、額面が入ることが想定される部分が空白だったりすることもある。 無額面試作船図青銅貨(品位:銅・亜鉛・錫から成るが比率不明、直径:17mm、量目:1.7g) - 年銘部分は「昭和 年」と数字部分が空白となっている。表面には船図があしらわれており、裏面は鳳凰と「日本國」と年号(試作の五十円洋銀貨と同様)となっている。 無額面試作鳳凰黄銅貨(品位:銅・亜鉛から成るが比率不明、直径:20mm、量目:3.2g) - 年銘部分は「昭和 年」と数字部分が空白となっている。表面は「試作」の文字のみ、裏面は鳳凰と「日本國」と年号(試作の五十円洋銀貨と同様)となっている。 無額面試作鳳凰ニッケル貨 - 年銘部分は「昭和 年」と数字部分が空白となっている。表面は桐図、裏面は鳳凰図と「日本國」と年号となっており、試作の五十円洋銀貨の額面部分が空白となっているデザインである。 無額面試作ニッケル貨 - 年銘部分は「昭和 年」と数字部分が空白となっている。中央には有孔貨幣を想定したと見られる円があるが、穴は空いていない。表面は花輪のデザイン、裏面は右横書きの隷書体で「日本國」と年号。
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