電子技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:59 UTC 版)
「イエロー・マジック・オーケストラ」の記事における「電子技術」の解説
YMOはシンセサイザーのサウンド、そしてコンピュータ制御の電子楽器による自動演奏を大々的に商業音楽に取り入れた先駆者である。また、それまでミュージシャンの手弾きによる生演奏が常識だったライヴにおいてコンピュータプログラムによる自動演奏を取り入れた点でも東アジア圏では革新的だったのは間違いがない。 それまでのシンセサイザーは効果音製作や、既存の楽器の代用として使用されており、ミルトン・バビットやケネス・ギャブロのような前衛音楽家の手段として使用されるに過ぎなかった。ウェンディ・カーロスですらクラシックからの転向者で、シンセサイザーや自動演奏でしか作れない曲を制作しようとした者は、非常に少なかった。しかし実際のレコーディングでは手弾きのパート、生のドラムの演奏が多かった。 YMO結成当時、コンピュータが刻むクリック音に合わせて演奏できるミュージシャンは数少ない時代だったが細野、坂本、高橋はクリックとの同期にまったく違和感を持たない演奏家であったうえに、音楽・音色に対する探求心も強く、新たな技術を積極的に受け入れる傾向が強かった。そのため彼らのライブは新種楽器の見本市のような様相を示していた。正確なクリック音に同期して演奏するスタイルは結成当初に掲げた「グルーヴの徹底的な排除」が背景にあったが、すぐに飽きてしまい民族音楽とクリックの研究を重ねるうち、1拍を24分割し、前拍と後拍の比率を14:10にしたところエイサーに近いビートが得られたのが「ABSOLUTE EGO ⅮANCE」の制作に繋っている。 YMOのシンセサイザーと自動演奏は切っても切れない関係にあり、これらはプログラマーの松武秀樹の存在が大きい。レコーディングやライヴでの音楽データのシーケンサーへの打ち込み、自動演奏は松武が一手に引き受けていた。
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