難易度に関わる要素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 10:26 UTC 版)
「ファイナルファンタジーII」の記事における「難易度に関わる要素」の解説
武具の装備による魔法命中率の低下 本作の武器・防具には「魔法命中率に悪影響を及ぼすマスクパラメータ」が存在しており、この値が高いものほど命中率の低下の度合いが大きくなる。基本的に『軽い装備・弱い武器』ほど値は低く、『重い防具・強い武器』ほど値が高い。 これ自体は「金属製の武具が魔法の威力に影響する」というTRPGによく見られた概念と類似しており、開発者によると「戦士系は魔法の使用を度外視して重装備で固め、魔法使い系は魔法の使用を重視して軽装備にする」という戦略上の意図によるものであった。 しかし、この仕様に関する説明が皆無であったため、強力な武器・防具で身を固めれば固めるほど魔法の命中率が低下するという点がプレイヤー側に理解されず、「いくら熟練度を上げても魔法の威力が弱いまま」という思い込みを引き起こすこととなった。結果として、下記のパーティアタックや回避率軽視などの基本的なセオリーから逸脱した攻略法が浸透してしまい、難易度そのものが高いと誤解される一因となった[要出典]。 パーティアタック 本作はどんな手段であろうとHPが減少さえすればHP最大値の上昇に繋がるため、味方を攻撃するパーティアタックによってHPを伸ばすことも可能であった。このテクニックは裏技として雑誌等にも掲載され、HPを数万まで成長させることも可能だった。 さらにアンデッドにドレインをかける、雑魚敵にチェンジをかけるなどより過激なHP調整法も存在し、クリアに必要と思われないほどの過剰なHPに育成することは本作における初期のやり込みの一つでもあった。 しかし、本作ではこちらの残りHPが一定以上あると敵が逃亡するようになるため、このテクニックを利用しすぎた場合、敵がすぐ逃亡するようになってしまい、「他のステータスの成長機会が減少する」「一部の敵が使ってくる割合ダメージの攻撃に対してはいくら最大HPを伸ばそうと対抗できず、上げすぎたHPのため受けたダメージを回復しきれなくなる」など、逆に不利となる状況も生まれてしまう。 また、本作の回復用施設である宿屋は、HP・MPの最大値と現在値の差に応じて宿泊費が変動するようになっており、過剰にHP・MP最大値を上昇させるとそのぶん宿泊費が高騰することになる。 メインスタッフの河津秋敏によると、敵味方問わずターゲット選択が可能なのは、元々「アンデッドモンスターに回復魔法でダメージを与える」等の仕様を目指したものであって、パーティアタックによる成長ができることは想定外だったらしく、「色んな人に画期的と言われるが、褒められても困る(笑)」と語っている。 回避率の重要性 シナリオが終盤に入ると防具の防御力が役に立たない致命的な状態異常の追加効果や、最大HPに対する割合攻撃を行う敵が登場し、これらの対策として回避率および回避回数の育成はほとんど必須となってくる。状態異常を防ぐ効果を持った防具は存在するのだが、「攻撃の追加効果」による状態異常に対しては機能しないようになっており、攻撃そのものを回避するしか手立てが無かった。 しかし、雑誌・攻略本にはしばしば「オススメ装備」として、鎧や兜などの重装備によって防御力を重視し回避率を軽視するプレイスタイルを推奨するような記述も多かった(防具には「重さ」が個別に設定されており、防具が重いほど回避率に悪影響を及ぼす)。 ただし回避率そのものはステータス画面に明示化されたパラメータであり、説明書には回避率の成長方法も記載されており、一部に見られるような回避率があたかもマスクパラメータであったかのような解説は明らかな誤りである。
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