陰陽寮の術士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/28 04:05 UTC 版)
安倍晴明(あべ せいめい) 壮年の域に差し掛かる、陰陽寮の天文得業生。保胤にとっては陰陽道の師匠であると同時に、父や兄のような存在でもある。 類い希な実力を持つ道士ながら、歯に衣着せぬ物言いが祟って目上に疎まれ、出世が遅れ腕前にそぐわない得業生の身分に甘んじている。 保胤の術士としての才覚には目を掛けており、彼が陰陽道から距離を置いた今も尚その実力を惜しんでいる。寮での雑役の手伝いを依頼する傍ら、陰陽寮への復帰を誘うことも多い。 一条戻橋の袂、親から受け継いだ邸宅に住んでいる。狸のような体躯で、老獪で抜け目の無い人物。 安倍吉平(あべ よしひら) 晴明の長男。まだ少年ながら優れた実力を有し、陰陽寮の第一線で活動する。五羽のひよどりを式神として操る。 父晴明と正反対の、明朗快活で人当たりの良い性格。子供だてらに腕前が立つこともあり、寮内の先輩からも寵愛されている。自称「保胤の弟子」で、彼を先生と慕う。 時継が従者として随えている佐伯貴年とは同年代であり、その隠していた秘密を最初の対面であっさりと見抜いたことで、以後気の置けない仲となっている。 賀茂保憲(かも やすのり) 陰陽寮の長官である陰陽頭。保胤の兄で、光榮の父。 辣腕の術士で、多忙を極める実務の他、有事には現場で陣頭指揮も執る。父の忠行とは正反対に、実直で堅物とも言える生真面目な性格。 親子ほど年の離れた弟・保胤の優しすぎる性格を気に掛ける傍ら、それを彼の持ち味としても認め見守っている。 賀茂忠行(かも ただゆき) 賀茂家の長で、保胤と保憲の父、光榮の祖父。老齢のため引退の身となっているが、かつては京きっての陰陽師であり、現在もその信は厚い。 飄々とした人物で、遊び好きの好色家。老齢ながら時継や紗夜姫に顔を緩める場面も。 住吉清良(すみよし きよら) 陰陽寮の天文生。兼良の弟で、保胤の教え子の一人。 術士としては未熟ながら、三文結界と呼ばれる結界術の扱いは陰陽寮随一の腕前。女性に目がない優男だが、優しく人情味のある性格。百足など足の多い虫が大の苦手。 住吉兼良(すみよし かねら) 陰陽寮の学生で、清良の兄。21歳。 光榮の後輩格にあたるが、それに比肩する実力の持ち主。端正な顔立ちの美青年で身なりや振る舞いも清浄そのものだが、表情や心根には冷たさを帯び、やや人間離れした雰囲気を醸している。 光榮とは見た目から内面に至るまで対照的であり、互いにその力量は認め合いつつ、仲は決して良からぬものと思っている。 一衛 陰陽師。(『陰陽ノ京』三巻に登場)
※この「陰陽寮の術士」の解説は、「陰陽ノ京」の解説の一部です。
「陰陽寮の術士」を含む「陰陽ノ京」の記事については、「陰陽ノ京」の概要を参照ください。
- 陰陽寮の術士のページへのリンク