長秋詠藻とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 長秋詠藻の意味・解説 

ちょうしゅうえいそう〔チヤウシウエイサウ〕【長秋詠藻】

読み方:ちょうしゅうえいそう

平安末期私家集3巻藤原俊成作。治承2年(1178)成立、のち増補六家集の一。


長秋詠藻〈上中下/〉

主名称: 長秋詠藻〈上中下/〉
指定番号 2370
枝番 00
指定年月日 1980.06.06(昭和55.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書 永仁四年九月七日藤原為世書写奥書
員数 1帖
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  長秋詠藻は、藤原俊成守覚法親王の需めによって治承二年に撰した私歌集である。この専修大学本は、上中三巻綴葉装一帖に収め料紙斐紙に半八行、和歌一首一行書に書写される。下巻末に藤原定家本奥書があり、帖末には本文同筆で、永仁四年九月七日藤原為世書写奥書がみえて、本書筆者明らかにしている。長秋詠藻の古伝本は少なく、本帖は定家本古態伝えた為世書写本として貴重である。蜂須賀家伝来

長秋詠藻

読み方:チョウシュウエイソウ(choushuueisou)

分野 和歌集

年代 平安後期~鎌倉前期

作者 藤原俊成


長秋詠藻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/15 17:14 UTC 版)

長秋詠藻』(ちょうしゅうえいそう)は、平安時代末期の歌人藤原俊成家集。3巻。六家集の一。仁和寺守覚法親王の求めに応じ、治承2年(1178年)3月に自撰し、同年夏に進献された。名称の「長秋」は皇后の唐名「長秋宮」に因む(俊成の極官は皇太后宮大夫[1][2][3]

分類

『長秋詠藻』の伝本は大きく4類に分類されている[1][2][3]

分類 概要 歌数 主な伝本
第一類本 俊成自撰の原型本[注 1] 480首 筑波大学蔵本[注 2]
第二類本 藤原定家が貴人から『長秋詠藻』を借用し書写した際、原型本に「右大臣家百首」を付加したもの 580首 冷泉家[注 3]
書陵部蔵本[注 4]
陽明文庫近衛基熙奥書本
専修大学蔵本[注 5]重要文化財
第三類本 二類本に『俊成家集(長秋草)』の一部である長歌および文治年間詠72首が付加されたもの 652首 国会図書館蔵本
第四類本 三類本の「右大臣家百首」と長歌・文治年間歌群の間に「千五百番歌合百首」が挿入されたもの[注 6] 752首 六家集版本[注 7]
その他 為相筆本[注 8]重要文化財

注解

脚注

注釈

  1. ^ 上巻は久安百首・述懐百首、中・下巻は四季・賀・恋・雑・釈教・神社・雑に部類。
  2. ^ 治承2年3月の俊成奥書を有する。伝姉小路基綱筆。俊成奥書は「治承二年三月随思出注之。尚落失多歟。後見有恥早破々々。沙門釈阿」[4]画像
  3. ^ 寛喜元年(1229年)定家奥書を有する。冷泉家伝来の原本を冷泉為満・為頼父子が交筆書写した本。影印は冷泉家時雨亭叢書第28巻『中世私家集四』(2000年、朝日新聞社)として出版されている。
  4. ^ 冷泉家所伝本の転写本。岩波古典大系80『平安鎌倉私家集』(1964年、岩波書店)や私家集大成3『中世Ⅰ』所収「俊成Ⅰ」の底本となっている。画像
  5. ^ 永仁四年(1296年)の奥書を有する。二条為世自筆本。影印は専修大学図書館蔵古典籍影印叢刊(1979年、専修大学出版局)として、翻刻は古典文庫第577冊(1994年)として出版されている。
  6. ^ 末流の一本は六家集本の板本として広く流布したが、本文的には最も欠点が多い[要出典]
  7. ^ 『国歌大系 10』、『続国歌大観(歌集部)』、『日本古典全集(平安詩歌)』に活字化されている。
  8. ^ 現・日本大学蔵。松野(1973)は「大島雅太郎氏蔵伝為相筆本」として、「巻軸歌は479『思ひきや』で、寛喜奥書・右大臣家百首は無いというから、A歌群のみということになるが、巻末に修復の跡があり、この後にも本文が付加されていた可能性もあるという。従って、どの類に属するかは判然としないが、本文対校の結果は寛喜本((2)書陵部甲本)と殆ど相等しいとのことなので、恐らく第二類本に属するものと思われる」と述べつつ、詳細不明として分類からは外している[5]

出典

  1. ^ a b 松野陽一 1973.
  2. ^ a b 有吉保 編 1991, pp. 444–445.
  3. ^ a b 松野陽一・𠮷田薫 2007, pp. 999–1000.
  4. ^ 松野陽一 1973, pp. 19–20.
  5. ^ 松野陽一 1973, p. 60.

参考文献



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「長秋詠藻」の関連用語

1
100% |||||

2
鹿の苑 デジタル大辞泉
100% |||||

3
御垣が原 デジタル大辞泉
100% |||||

4
花の袂 デジタル大辞泉
100% |||||

5
六家集 デジタル大辞泉
98% |||||

6
藤原俊成 デジタル大辞泉
98% |||||



9
30% |||||


長秋詠藻のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



長秋詠藻のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの長秋詠藻 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS