長崎県・佐賀県・福岡県・熊本県(県北地域)・大分県(6日夕方から7日朝・7日深夜から8日朝の豪雨)
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「令和2年7月豪雨」の記事における「長崎県・佐賀県・福岡県・熊本県(県北地域)・大分県(6日夕方から7日朝・7日深夜から8日朝の豪雨)」の解説
福岡県大牟田市では、7月6日15時からの3時間で252mmという「経験したことのない雨量」を観測した。諏訪川は氾濫危険水位に達したが、氾濫は起きなかった。しかし、三川ポンプ場(同市汐屋町)の処理能力を越える雨量だったため、ポンプ場から水が溢れ、内水氾濫が相次いで起きた。三川ポンプ場の作業員5人は20時15分ごろ、故障を避けるために電動ポンプを停止。水量は作業員の腰の高さまで達し、15分後には全12台が水没したという。この内水氾濫で、避難所となっていた大牟田市立みなと小学校(住民85人が避難)、三川地区公民館(住民157人が避難)は、いずれも道路冠水のため一時孤立状態となり、このうちみなと小学校では、避難住民の他に、道路冠水により帰宅できなかった約30人の児童と教師21人が建物の2階以上で一夜を過ごした。また、同市樋口町では浸水した住宅で女性が死亡、同市上屋敷町でも浸水したアパートで男性が死亡した。その他、市内各所で床上・床下浸水や道路・田畑の冠水、崖崩れ・法面崩落などが相次いだ。さらに、三川地区に隣接する熊本県荒尾市でも道路冠水などが発生した。 7月7日6時30分ごろ、熊本県山鹿市小原(おばる)で水没した車が見つかり、80代とみられる夫婦が救出されたが意識はなく、まもなく死亡が確認された。 筑後川は上流部の大分県内、中流部の福岡県内のそれぞれ一部で氾濫した。また、筑後川流域の福岡県久留米市では支流の山ノ井川や巨瀬川の氾濫により浸水被害がみられた。また内水氾濫の影響による浸水被害もあった。 大分県由布市では大分川が庄内町東長宝(小野屋駅周辺)と挾間町下市(天神橋付近)で越流が発生し、市内各地で大分川支流(花合野川、黒川など)の氾濫・土石流や土砂災害も多発したため、災害発生情報が出された。また、大分川では、国直轄水位観測点の由布市の同尻観測所・大分市の府内大橋観測所での水位が観測史上過去最高であった。由布市湯布院町湯平温泉では8日0時ごろ、花合野川沿いの県道で4人が乗った車が川に流されたと通報があった。日田市天ヶ瀬温泉では玖珠川が2度氾濫し、川沿いが浸水。ホテル10施設が浸水被害、また川に架かる橋2本が流失している。筑後川の中流部にあたる三隈川でも2度氾濫が起き、浸水被害に見舞われた。 長崎県大村市では土砂崩れや、小河川の氾濫により道路をふさいで通行不可となった。佐賀県太良町では、6日16時半ごろ、民家裏手にて土砂崩れが発生し、2人が負傷した。
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