鉄郎の父について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 04:42 UTC 版)
幼いうちに亡くなったと言われる彼の父親に関しては、鉄郎は母から「機械の体を人間が買うことに反対して殺された」と聞かされていたことが原作第1話冒頭で明らかとなっており、TV版第1話では過労死したことが鉄郎の母の台詞で示唆されている。また、TV版では第4話や第86話などの鉄郎の回想シーンでその姿が描かれており、86話での描写は鉄郎の母の弁を裏付けるように働きづめの生活を送っている様子が描かれた。 劇場版2作目ではかつてハーロックの同志で、後にスタンスの違いから袂を分かち機械帝国側につき、瞬間移動能力を有する最強の機械化人になった黒騎士ファウスト(声:江守徹)であるとされる。彼は鉄郎との対決の後、はっきりと名乗ってはいないものの鉄郎の成長を実感した言葉を彼に遺し、その対決で負けはしたが、最後まで息子に対する想いは機械化人間になっても変化していなかった。鉄郎を息子とはっきり言ったのは大暗黒彗星「サイレンの魔女」に飲み込まれる直前であった。プレイステーション用ゲーム『松本零士999 〜Story of Galaxy Express 999〜』では、登場シーンこそないもののプロメシュームやその腹心であるシェイド卿のセリフでその名が言及されている。また、トチローも同ゲーム開始時に機械伯爵の返り討ちに遭いかけた鉄郎の身を案じたメーテルに対し、「奴の息子だ、案外しぶといぜ」と言って落ち着かせ、救助に赴いたが、「奴」とは盟友だったファウストの事を指しているのを窺わせる。 彼についてはアメリカのSF映画『スター・ウォーズ』に登場するダース・ベイダーとの類似点がよく指摘される。デザインについてはケイブンシャの『さよなら銀河鉄道999大百科』及び徳間書店から発売された当作品のロマンアルバムにおいて、鉄郎の父ファウストをデザインする際、ダース・ベイダーを基にしたことが明記されている。その一方、その正体が父親であることについては、作品テーマの一つである少年から大人への成長、その過程での試練としての親子対決という必然からのものであり、ダース・ベイダーとの類似性については全くの偶然であることが、LD-BOX内の解説にて明記されている。 なお、原作では、ガラクタを寄せ集めて作った自らの身体を恥じて暗黒星メフィストに隠れ住み、自分を見た者は全て殺すという「黒騎士」が登場する。TVアニメでは、不動産会社に騙されて惑星メフィストを買ったが、暗黒惑星になってしまい楽しく友達と暮らす夢は叶わず、友達になってくれと鉄郎に頼むが断られメーテルを襲ったため、鉄郎に倒されたとの設定になっている。その黒騎士は、黒騎士ファウストとは何の関係もないが、ファウスト、メフィストの名前はどちらもゲーテの戯曲・『ファウスト』の登場人物の名前に由来している。
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