野外活動用ナイフ(フィールド&ストリーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:58 UTC 版)
「ナイフ」の記事における「野外活動用ナイフ(フィールド&ストリーム)」の解説
アウトドア活動用のナイフ。「フィールド&ストリーム」は「野原と河原」の意で、ナイフメーカー側の呼称である。主に握り易く滑りにくいハンドル(握り)をもち、多少手荒に扱っても折れたり曲がったりしない堅牢性を備える。また長期間風雨に晒されても性能に支障が出ず手入れもし易いよう、単純な構造の製品が主である。釣った魚や捕らえた動物の解体・調理、植物の切断、藪はらい、木の細工などができる。おおもとの形状としては登山ナイフに近い。 (なお雑誌広告などで、「枝の先につければ槍として野生動物に対しても使える」と宣伝がされることがあるが、たとえば熊に突然遭遇した時には用意する余裕は無く、またたとえ人間が対決姿勢など見せても、実際の大型の熊などの野生動物を防ぐことは難しいため、最初から中型程度のナイフに野生動物を攻撃して人間を護る機能は期待しないほうが良い。登山用具店やホームセンターでも売っており定評が高い「熊よけの鈴」をあらかじめ用意し山や野での移動中はそれを鳴らしつづけることや、ベテランが教える熊に遭遇した時の正しい対処法を学ぶべきである。) なお、もともと(上級の)登山家が壁面登攀など、ザイルを用いる登山をする場合、必要とあればザイルを切ったりする必要があるので中型のナイフを携行することは一般的であった。また狩猟でも、他の狩猟具で倒した後、獲物の心臓や頚動脈を刺し切り「とどめ」をさし苦しみを除いてやったり、解体したりするために、中型~やや大型の汎用ナイフを携行することは一般的であった。携行法としては、鞘におさめ腰などに吊る。 もともと野外活動用は、やはり堅牢で(ハンドルに対して)刃が絶対に動いたりしない信頼性の高い固定刃が向いている。フォールディングナイフは、力を思い切り入れた時に刃が動くと、使う人自身を傷つける可能性があったので避けられた。だがフォールディングでも刃を固定するロック機能つきのものも増え、安心度が増したのでそれを使う人も増えた。スパイダルコ社の製品など手袋をしたまま片手で扱える製品も現れた。 キャンピングナイフ キャンプ全般向けに便利な機能をまとめたナイフ。主にフォールディングナイフである。キャンプだけでなくハイキングやトレッキングなどにも用いられ、近年のキャンピングナイフは信頼性が高く十分な強度を持つので、中級程度の登山(ザイルを用いないレベルの登山)ならキャンピングナイフだけで済ます人も多い。なおキャンピングナイフに類されるものでもロック機構や握り易いハンドル形状を備えた製品もあり登山でも使用可能であるため、その意味で境界は曖昧である。
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