過去にあった施設等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 11:02 UTC 版)
多摩川園遊園地田園調布一丁目には、1925年(大正14年)に「温泉遊園地多摩川園」がオープンし、戦前は温泉と劇場、遊具を備えた総合娯楽施設であった。戦後は遊園地となり、昭和30年代には年間90万人を超える観光客を集めたが、レジャーの多様化とともに衰退を辿り、1979年(昭和54年)に閉園した。跡地は一時テニスクラブとなったが、現在は田園調布せせらぎ公園と宗教施設に分割されている。 田園コロシアム田園調布二丁目の田園調布小学校南側には、1924年(大正13年)から慶應大学の野球場が設置されていたが、1936年(昭和11年)に、一部は多目的スタジアムである田園コロシアムに、残りの土地は「田園テニス倶楽部」に再整備された。田園コロシアムではテニスのデビスカップをはじめ、コンサート、プロレス、ボクシングなど大きなイベントが開催されたが、施設の老朽化に伴い、1989年(平成元年)に閉鎖解体された。跡地はマンションとなっている。 調布浄水場田園調布三丁目の多摩川台公園南側には調布浄水場があった。多摩川の調布取水堰から水を汲み上げていたが、水質の悪化により、1967年(昭和42年)に廃止された。跡地は隣接する旧東急「松籟荘」敷地とともに、多摩川台公園に組み込まれている。なお玉川田園調布には、同じく調布取水堰を利用し、より規模の大きな玉川浄水場があるが、ここも水質の悪化から休止中である。 巨人軍多摩川グラウンド田園調布四丁目の多摩川台公園虹橋下の多摩川河川敷に巨人軍多摩川グラウンドがあった。1955年(昭和30年)に読売ジャイアンツが国有地を借り受け、ファームの本拠地、練習場として使用していたが、よみうりランドに新施設が設置されたこともあり、1998年(平成10年)に国に返還された。現在は野球場として一般に開放されている。 玉川温室村田園調布五丁目を中心に、四丁目、玉堤一丁目にかけての多摩川と丸子川との間の低地に、玉川温室村があった。1930年代にカーネーション、スイートピーを中心とした花卉・高級果実栽培が広まり、最盛期には4haを超える温室農園が立ち並んだ。しかし戦後の宅地開発と共に温室の数は減少し、1980年代には大部分が姿を消して、現在は大田区側に一温室が残るのみとなった。玉堤一丁目の東急バス停「玉川温室村」の由来である。
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