運行状況と事業実績
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 05:43 UTC 版)
全線の所要時間は、当初は15分で、後に12分に短縮された。 ダイヤについては、1925年(大正14年)の時点で1日12.5往復、1930年(昭和5年)の時点で1日15往復だった。1935年(昭和10年)には省線松島駅への列車の発着毎に合わせたダイヤとなっていた。 通常、電動客車1 - 2台が単行で運行した。多客時は付随客車を連結したり続行運転を行った。保安設備はこれと言って存在せず、スタフも使用せず電話連絡で発車させていた。終点に機回し線を持たないので連結運転時は電動客車を先頭に終点まで運転し、終点到着後の折り返しは付随客車を先頭に旗と信鈴(チンチン、と鳴らすベルによる合図)を用いて推進運転した。全線を通じてほとんどが専用軌道で、両終点付近が併用軌道だった。軌道の状態は劣悪で、当時乗務員だった人によれば満員の連結電車で鉄橋を通行するのは不安だったと言う。 運賃は、1923年(大正12年)から1929年(昭和4年)までが24銭だったが、1933年(昭和8年)に20銭、1935年(昭和10年)に12銭と、競合する交通機関対策で値下げを強いられていた。 年度乗客(人)営業収入(円)営業費(円)益金(円)その他益金(円)その他損金(円)支払利子(円)1922 145,122 28,138 19,920 8,218 1923 103,324 19,235 7,784 11,451 108,639 105,961 1924 125,600 26,077 17,811 8,266 償却金500 3,845 1925 158,056 27,084 21,197 5,887 償却金1,276 1926 132,927 23,436 17,009 6,427 2,215 1927 142,711 20,794 15,020 5,774 1928 129,003 19,256 14,482 4,774 1929 84,317 11,895 13,483 ▲ 1,588 1930 67,128 9,360 10,089 ▲ 729 1931 57,777 6,928 7,835 ▲ 907 1932 37,606 5,872 6,631 ▲ 759 1933 18,923 1,736 2,395 ▲ 659 1934 18,360 2,751 3,016 ▲ 265 1935 31,224 3,674 5,981 ▲ 2,307 1936 88,100 6,440 7,805 ▲ 1,365 1937 報告未整備 鉄道省鉄道統計資料、鉄道統計資料、鉄道統計各年度版
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