連載中のエピソードとトラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 06:23 UTC 版)
「ギャグゲリラ」の記事における「連載中のエピソードとトラブル」の解説
「倦怠期」(1973年11月5日号) 「赤塚不二夫は、みんなを驚かしたい一心から、歯医者に行って「歯を全部抜いてくれ」と注文するも、結局歯医者に説得されて断念した」と、赤塚伝説の一つとしてネット等で流布されているが、その忸怩たる想いをギャグのネタにしたのが、倦怠期に陥ることを恐れた夫があの手この手を使って妻を驚かそうと四苦八苦する姿を描いたこのエピソードである。 「タレント候補 赤塚不二夫」(1977年4月21日号) 漫画に赤塚自らが登場。元祖学歴無用論者と称し、自身のこれまでの半生を故意的に誤字脱字を用いて紹介。読む政権放送としてコミカライズするが、これを真に受けたマスコミ各社から赤塚のもとに問い合わせが殺到する。 そして、このエピソードを描いた一ヶ月後、「赤塚不二夫 政治に漫画を!!」というエピソードで、赤塚自ら、改めて立候補を表明し、マニフェストを策定する。 だが、いずれも愚策の極みともいうべきナンセンスに徹したもので、自らがピエロになりつつも、そのマニフェストそのものが、タレント候補の無能、無策ぶりをメタフォリカルに揶揄した赤塚らしい落ちだった。 「パワーアップ」(1978年2月13日号) 出来の悪い落ちこぼれの息子を名門私立・開成中学に合格させるべく、あの手この手の頭脳アップを試みる教育一家の馬鹿さ加減ぶりを笑い飛ばしたエピソードで、作中、開成中学との対比で、実在する区立A中学の名前を頻繁に出したことが問題視され、『週刊文春』編集部宛てに、区立A中学より内容証明と併せて抗議文が送り付けられた。 実際、A中学は、区内でも学力水準の高い学校であるものの、このような差別的とも取れるジョークは、受験期を控え、動揺しやすい生徒に悪影響を及ぼすものであり、教育的配慮が足りないというのがA中学側の主張であった。 ちなみに、A中学は、この時『週刊文春』の赤塚番記者の出身中学で、実在の固有名詞を使用したのも、ギャグに深みとリアリズムが滲み出ることを狙った演出に過ぎなかったと、その後赤塚は語っている。 その後、『週刊文春』誌上で、謝罪文を掲載することと、単行本収録の際には、A中学の名を削除することを誓約し、事態は収束するが、当該エピソードが単行本収録された際、A中学の名が削除されることはなかった。 赤塚はこの件を受けて『文藝春秋』1978年5月号に手記『抗議される側の論理』を発表した。また、1978年2月28日の「読売新聞」朝刊に「ダメ中学にされちゃった」という題でいち早く取り上げられている。
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