近現代の自然崇拝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 02:00 UTC 版)
工業化された社会に住む現代のpaganは、自分たちの信条と実践の基盤を、大自然および生きとし生けるもの全てに宿る神性に結びつけている。だが、過去から現在に至る全てのpaganismがそうだとはいえないだろう。数多くの神がいると信じる場合も、全ての生物に存在する意識下の精神(あるいは霊)が全宇宙的に統合してひと柱の神となると信じる場合もありうる。先史時代にさかのぼるpaganismの起源はもはや歴史の彼方に失われてしまったが、近代的な一神教よりも古い。古代のpaganismはアテナイのアテナのように土地土地の神を崇拝する傾向が強かったが、古典時代を通してまたアレキサンダー大王の統治に従い神々が統合された後にはそれぞれの神はオリュンポスの神の様々な面が発露したものだと見られるようになり、女神ローマが都市ローマの人格化であったように、「クニの神々」が各地方に浸透していった。旧体制の面々は自分たちはこれらの神々の地上での代理人であると主張し、それは大なり小なり、国家を支える宗教者たちの官僚機構によって支えられたものであったと思われる。これはpaganismと「主流派」のen:revealed religionがある程度共通に持っていた特徴で、カトリック及び英国国教会の歴史や、過去及び現在のイスラム教にも見いだされるものである。 一つの確立した用法として、paganismには一神教以外の何らかの宗教を信じることという意味がある。となると、古代ギリシアのピタゴラス教団信者は pagan ではないことになる。なんとなれば、彼らはアブラハムの宗教の伝統とは異なる一神教を信じていたからである。否定的に極論すれば、宗教的に正統とされない一切の信条、儀式、楽しみ等は、それに手を染めると反対派から pagan と呼ばれうるものだということになる。例えばバーニングマン、ハロウィーン、果てはクリスマスに至るまで。
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