近代哲学における世界観の成立とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 近代哲学における世界観の成立の意味・解説 

近代哲学における世界観の成立

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 03:06 UTC 版)

世界観」の記事における「近代哲学における世界観の成立」の解説

次に近代哲学史における歴史的な経緯について述べる。 18世紀全盛迎えた啓蒙主義理性によって、万人公平に認め世界根本的な原理考えることが可能であるとした。この考え方は、なにか絶対的な真理(たとえば宗教)によりかからずにわれわれ自身自立して思考することができるということ保証した啓蒙主義自然科学的な成果基づいたものであり、社会科学哲学分野でもこのような根本原理理性によって明らかにすることは有意義であるとされた。このような理性万能主義立場にたてば理性そのもの普遍不変であり万人に共通であるから誤りようがなく、われわれが何かについて異なる見解持っているとすれば、それは認識違いよるものであるという結論ゆきつく啓蒙主義主流イギリス経験論であり、根本的に認識論立場重要視されたのも以上の理由による[要出典]。 しかし、イギリス経験論はこの認識論深めていった結果観察者である個人絶対的他者である世界ありのまま認識することが不可能であるということ認めざるを得なくなった。無限的存在である世界に対して個人はつねに有限であるから理性がたとえ無限の可能性持っていたとしても、個人有限である以上理性はある段階時間的空間的に世界とは切り離されてしまうのである常識的に言えば、われわれは江戸時代生きることできないし、いま日本にいるわれわれが同時にアメリカ存在することはできないこの限りにおいて個人世界の間には永遠な断絶存在するのである。 [要出典]啓蒙主義以前であればこのような問題世界に対して絶対的な真理主張する宗教よりかかることによって解決可能であったかもしれない。だが啓蒙主義はすでに宗教科学世界から追放してしまったのである近代哲学がこの宗教代わる代弁者としてもってきたのが世界観であったといえるこのような世界観近代哲学理性以上にラディカル姿勢もちこむ一方世界観対立という厄介な問題もたらした近代哲学問題の所在世界観大きく依存してしまったために、世界観対立がしばしば哲学本質問題とされている。この意味啓蒙主義における理性のような普遍的な価値を、近代以降哲学失ってしまったと考えられる

※この「近代哲学における世界観の成立」の解説は、「世界観」の解説の一部です。
「近代哲学における世界観の成立」を含む「世界観」の記事については、「世界観」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「近代哲学における世界観の成立」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「近代哲学における世界観の成立」の関連用語

1
6% |||||

近代哲学における世界観の成立のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



近代哲学における世界観の成立のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの世界観 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS