軍艦天城調査後の「竹島外一島」とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 軍艦天城調査後の「竹島外一島」の意味・解説 

軍艦天城調査後の「竹島外一島」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 07:15 UTC 版)

竹島外一島」の記事における「軍艦天城調査後の「竹島外一島」」の解説

軍艦天城調査前の状況について、外務省北澤正誠は1881年明治14年)にまとめた竹島考証において「於是竹島松島一島両名或ハ別ニ二島アルノ紛紜セス」(この竹島松島において、一島二名あるいは別に二島ある説が紛紜として決まっていない)と記しており、戦艦天城調査以前諸説乱れていたことがわかる。 1878年1880年戦艦天城調査結果当時日本近代的地図松島(Dagelet島)が鬱陵島であることがわかり、竹島鬱陵島北東部にあるBoussole Rock竹嶼)であると報告された。 これにより北沢正誠は「今日松島ハ即チ元禄十二年稱スル所ノ竹島ニシテ古來版圖外ノ地タルヤ知ルヘシ」(今日松島は、すなわち元禄十二年に呼称していた竹島であって古来我々の版図外の地であることを認識するように)として、この当時松島とされている島が鬱陵島であると結論づける。この認識は「内務大書記官西村捨三外務省書記官照会文書」にも出てくるほか、当時内務省外務省見解にも反映されるうになる1881年11月2日の「明治14年朝鮮蔚陵島へ入住の和我人民を撤諦せしめ爾後航行を禁する旨XX国政府照会す。」では、「別冊竹島所属考に明瞭なるか如く我の所謂竹島一名松島なるもの」としており、竹島松島が同じ島であるとしている。 1881年11月29日付、外務省記録8324「内務大書記官西村捨三外務省書記官照会」では、別紙甲号に「日本海竹島外一嶋地籍編纂方伺」の写しがあり、この文字の横に、(外一島松島ナリ)と新たに追記される。 この文書は、島根県からの『日本海松島開墾之儀ニ付伺』の処理に関するもので、乙号としてその文書添付されていた。この乙号鬱陵島のことを松島表記しており、この内務省からの照会に対して外務大書記官光妙寺三郎内務大書記官西村捨三宛て返答文書 明治十四十一月三十日起案文 「公第二五一号」 では「朝鮮国蔚陵島即竹島松島之儀」として、「竹島外一島」が鬱陵島一島だけであることを示している。 『明治十六公文録 外務省 三月四月 全』公第二二号1882年明治15年0216日付、外務卿井上馨の蔚陵島(鬱陵島)での日本人の活動に関しての上申書において、「我邦人朝鮮国所属蔚陵島[我邦人竹島又は松島唱ふ]へ渡航し…」としており、鬱陵島日本人竹島または松島呼んでいることを記している。 1883年09月の、「蔚陵島ニ邦人渡航禁止審査決議ノ件並ニ決済」では、「北緯3730東経130度49分の中に位する一の島嶼即ち日本竹島或は松島朝鮮称蔚陵島の儀は、…(中略)…別冊竹島版図所蔵記載通りなり」として、朝鮮鬱陵島竹島或いは松島呼ばれていることを緯度と経度入り説明している。 1900年06月12日付、在釜山領事官補赤塚正輔 の「鬱陵島調査状況 山林調査状況報告の件」においても、「鬱陵島韓國江原道ニ屬シタル島嶼ニシテ松島又ハ竹島ト稱シ(東經三十八分二厘北緯三十七度五分)」として、鬱陵島竹島或いは松島呼ばれていることを緯度と経度入り説明している。 太政官指令作成時には名称が判らなかったため「竹島外一嶋」とされた島が、戦艦天城調査とその後のこれら外務省内務省やり取りから、Dagelet島つまり鬱陵島および竹嶼であると認識される至ったことがわかる。 島根県竹島資料室研究では、軍艦天城」の調査後日本では引き続き鬱陵島松島したためそれまで架空位置描かれていた「竹島」の名を朝鮮于山島呼ばれていた現在の竹嶼当てはめたとし、太政官指令の際、実際に版図外としたのは鬱陵島だけであるとしている。 1905年日本現在の竹島を「竹島」と名付け島根県正式に編入している。

※この「軍艦天城調査後の「竹島外一島」」の解説は、「竹島外一島」の解説の一部です。
「軍艦天城調査後の「竹島外一島」」を含む「竹島外一島」の記事については、「竹島外一島」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「軍艦天城調査後の「竹島外一島」」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「軍艦天城調査後の「竹島外一島」」の関連用語

軍艦天城調査後の「竹島外一島」のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



軍艦天城調査後の「竹島外一島」のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの竹島外一島 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS