走行関連機器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 07:18 UTC 版)
「小田急4000形電車 (2代)」の記事における「走行関連機器」の解説
制御装置は三菱電機製のIPM-IGBT素子2レベル方式のVVVFインバータ制御装置(容量 3300V/1200A)であるMAP-198-15V172形が採用された。インバータ1基で主電動機4台を制御する(1C4M)ユニットを1群とし、1台の装置の中に2群の機器を収めているもので、デハ4000番台・デハ4200番台・デハ4400番台の車両に搭載した。PGセンサレスベクトル制御方式を採用しており、電力回生制動は停止直前まで機能する純電気ブレーキ制御を有する。素子の冷却方式は走行風によるもので、冷媒には水を使用する。装置には15km/h以上の速度域における定速運転機能と、30km/h以上の速度域における抑速ブレーキ機能を備えている。 File:OER 4000 sound.ogg 走行音(2010年4月14日) この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 主電動機は三菱電機製の外扇式全密閉かご形三相誘導電動機である出力190kWのMB-5123-A形を採用し、歯数比を3000形よりさらに低い96:17(5.65)に設定している。主電動機単体の騒音試験では従来の開閉形誘導電動機と比較して約9dBの騒音低減が確認された。駆動方式はこれまでの通勤車両と同様のWNドライブである。 制動装置は回生制動併用全電気指令式電磁直通制動とした。TIOSによって編成全体で制動力の管理を行なう方式で、小田急・鉄道総合技術研究所・三菱電機・筑波大学が共同開発した「編成滑走制御」を導入している。基礎制動装置は電動車がシングル式(片押し式)のユニットブレーキで、制御車と付随車においては通勤車両では初代4000形以来となるディスクブレーキ(ツインディスク式)が採用され、ユニットブレーキとの併用としている。制御車においては台車単位でブレーキ制御装置と供給溜めを搭載し、踏切事故などで先頭台車の機器が破損した場合においても、先頭台車のブレーキのみを開放することで編成全体のブレーキ力低下を最小限に抑えることを図った。 電動台車 TS-1033 付随台車 TS-1034A 台車は東急車輛製造製の軸梁式軸箱支持方式ボルスタレス台車を採用、電動台車がTS-1033形とTS-1033A形、付随台車はTS-1034形とTS-1034A形である。電動台車のうちデハ4300番台に装着される台車は軸ばねが異なるためTS-1033A形、先頭車の前位側台車については駐車ブレーキ付としたためTS-1034A形と、それぞれ別形式の台車となった。
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