記録の見方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:28 UTC 版)
基本的に異なる守備位置同士の刺殺数を比較してその優劣を論じることはあまり意味がない。 外野手は飛球の処理が刺殺の大部分を占めることから、外野手の刺殺数の多さはその外野手の守備範囲の広さをよく表していると見ることができる。なおメジャーリーグにおいて、外野手でシーズン500刺殺以上を記録した選手は過去5人しかいない。 内野手についてはその限りではない。内野フライはほぼ確実にアウトになる事、補殺が絡んだ場合に刺殺が付いた野手の守備力を表しにくい事などから内野守備の評価に直結しない。 投手は守備機会そのものが少ないため刺殺数自体はあまり参考にされない。充分に大きい守備機会数を母数として、補殺数や守備率などの指標によってフィールディングの良さを見ることになる。
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記録の見方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:05 UTC 版)
内野手の補殺は、主にその選手がゴロを処理したことによって記録される。一方、外野手の補殺は、主に内野への返球によって、余分な塁を奪おうとした走者を刺してアウトにすることによって記録される。 このように、内野手と外野手の補殺は全く性質が違い、比較することは無意味である。また、同じ内野手であっても、打球を処理する機会の多い遊撃手などと打球を処理する機会の少ない一塁手などでは補殺数に大きな差があり、異なるポジションの選手の守備力の比較には適さない。 もっとも、守備の能力ではなく、守備でのチームへの貢献度を考えるのであれば、異なるポジションでも比較する意味がある。外野手についても、左翼手などは中堅手よりも補殺数が多くなるが、慣例により外野手の守備記録は3ポジションを合計して記録することが多い。 補殺数により、以下のような能力を見ることができる。ただし、当然のことながら、守備についたイニング数が多いほど補殺数が多くなる傾向にあるため、守備イニング数とともに補殺数を比較しなければ選手の能力を見ることはできない。特に、投手や捕手などは選手によってイニング数が大きく違うので注意が必要である。 投手の場合:打球を処理する機会が少ないが、補殺数が多ければバント処理などのフィールディングが良いと見ることができる。 捕手の場合:主にインフィールドのゴロの処理と盗塁阻止を足した数字となるため、補殺が多ければ、フィールディングがいいかまたは盗塁を阻止する能力に長けていると考えられる。 内野手の場合:主にゴロを捕球して送球するという内野手の基本的なプレーに対して記録されるため、守備範囲の広さを初めとした総合的な守備能力を見ることができる。 外野手の場合:主に内野への返球により走者を刺してアウトとした場合に記録されるが、外野手の補殺数は内野への正確な送球やその肩の強さに比例して増えない、という問題点がある。一度その外野手が強肩を披露すると、相手の走者はその外野手の送球能力を警戒し、余分な塁を奪いにいくこと自体を躊躇することが増えるためである。近年はこの問題への対応策として、『外野手が相手走者の余分な進塁を抑止したこと』を数値化する試みも行われている。またこの補殺という記録は性質上、前述したように、本来アウトとすることを狙った走者に対してはセーフとなり記録されずとも、途切れずその後に続くプレーの中において発生したアウトに対して記録される場合があるものである。日本プロ野球の過去に存在した選手表彰であるJA全農Go・Go賞の強肩賞においては、期間中に各選手が外野守備機会において記録した全補殺をその内容により分類してポイント制(ダイレクト〈直接〉補殺:2ポイント、それ以外となる中継者を経ての補殺:1ポイント)として合計獲得ポイントで受賞者を選出していた。 1920年以前のメジャーリーグでは、外野手の補殺数が現在と比べかなり多い。これは当時飛距離の出るボールを使っていなかったため外野が極端に浅く守っていて、「ライトゴロ」や「センターゴロ」が今より頻発していたためと考えられる。
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