腸球菌とは? わかりやすく解説

ちょう‐きゅうきん〔チヤウキウキン〕【腸球菌】

読み方:ちょうきゅうきん

ヒトや動物腸管常在する球状細菌


腸球菌

動物腸内常住する細菌としては、大腸菌のほかにふん便性連鎖球菌知られており、腸球菌はこのふん便性連鎖球菌1種です。腸球菌及びふん便性連鎖球菌自然界増殖しないため、河川湖沼などの公共用水域におけるふん便汚染指標一つとして有望視されています。なお、人間によるふん便汚染指標としては、ふん便性連鎖球菌よりも腸球菌の方が適しているとされています。

腸球菌 [Enterococcus faecalis]

 以前レンサ球菌分類されていたが、現在は糞便レンサ球菌Streptococcus faecalis)とも呼ばれる。腸球菌は、溶血性はないが、6.5%の食塩存在下で増殖でき、更にpH9.6のブイヨン中でも発育できる、抵抗性のあるである。名前の通り連鎖状に連なり連鎖方向に少し膨らんでみえる楕円形の球菌で、鞭毛持たない為に運動性はない。ヒト温血動物糞便から検出され尿路感染症感染性心内膜炎患者からも検出される事もある。

腸球菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/08 08:13 UTC 版)

腸球菌(ちょうきゅうきん)とは、主にヒトを含む哺乳類管内に存在する常在菌のうち、球菌の形態をとるものを指す。

外界で増殖しにくく、人畜の糞尿で汚染されていない限り、環境中の水や土壌にはほとんど分布していない。また、大腸菌よりも加熱や冷凍に対する耐性が強く、大腸菌群同様に汚染指標として、食品衛生法清涼飲料水ミネラルウォーター)基準などに用いられている。

概要

特定の細菌種ではなく「ランスフィールド分類のD群」に属する約20種の総称で、医学・衛生学的な分類。

健康な人間の腸内から一般的に検出され、通性嫌気性グラム陽性連鎖球菌であって、グルコースマルトースラクトーススクロースを分解し、60℃の加熱に30分間耐える菌が該当する。 また、カタラーゼ非生産でエスクリン加水分解能を持ち、これを検出試験に利用する。

主な種としてエンテロコッカス属E. faecalisE. faeciumE. aviumE. casseliflavusE. gallinarumE. flavescensなどがある。

病原性

病原性は弱く、通常であれば害はない。ただし、免疫不全など細菌感染に対する抵抗力が低下した患者に対する日和見感染の例が知られ、場合によっては敗血症などを引き起こすおそれがある。

ここで問題となるのは、畜産で多用された抗生物質による耐性菌の存在であり、バンコマイシン耐性腸球菌:VREとして知られている。


腸球菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 02:12 UTC 版)

アミノグリコシド系抗生物質」の記事における「腸球菌」の解説

セファロスポリンが全く効かない腸球菌に対してゲンタマイシンがよく用いられる

※この「腸球菌」の解説は、「アミノグリコシド系抗生物質」の解説の一部です。
「腸球菌」を含む「アミノグリコシド系抗生物質」の記事については、「アミノグリコシド系抗生物質」の概要を参照ください。

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