聖マウリティウス教会
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「ハルデクゼン」の記事における「聖マウリティウス教会」の解説
聖マウリティウス教会はブラウンシュヴァイク公オットーの未亡人マルガレーテによって1423年に完成された。この教会は、おそらく同じ場所にあった古い教会の後継として造営された。名前の聖マウリティウスは、11世紀に多くの教会で守護聖人とされており、先行する教会があったことを示唆している。 聖マウリティウス教会の現在の建物は多くの増築や修復がなされている。15世紀末、市長のヴィンケルマンが私財を投じた礼拝堂が増築された。宗教改革に伴い3つの祭壇は解体または改変された。これにより教会は新体制となった。ルター派による最初の礼拝は1540年9月15日に挙行された。1579年から1580年に最初の大改修が行われた。1747年に屋根と鐘楼の老朽化が報告されている。代官ヴィーデマイアーは以下のように報告している。「老朽化した教会の屋根と疲弊した教会塔には新しい屋根が必要であると思われる。塔本体も修繕は不可欠である。人為的にあるいは強風で鐘が落下する危険があるからである。」しかし教会にはそのための資金が不足していた。ハルデクゼン市はその不足分を提供し、教会塔の所有者となった。本格的な修復は18世紀後半(1765年から)に24年をかけて行われた。1789年に大規模な改修工事は完了し、これにより教会は現在の姿となった。1860年代に市は教会塔を教会に返還した。 鐘楼: 教会の大鐘は約500年前のもので、小さな鐘とともに2005年に修復された。これにより、2つの小さい鐘が13世紀に造られたものであることが立証された。つまり、聖マウリティウス教会の鐘楼内に吊り下げられている鐘は、中世から遺っている北ドイツでは大変に珍しい青銅製の鐘である。 修復された鐘を吊り下げたことで、鐘楼の老朽化が改めてはっきりした。この塔は多額の費用を費やして修復され、他の鐘が補充された。 オルガン: 聖マウリティウス教会のオルガンの歴史は16世紀から遺されている。最初の後期ゴシック様式のオルガンは1511年に造られた。このオルガンについてはどのようなものであったかはほとんど伝えられていない。2番目のバロック・オルガンは1784年に建設されたもので、オルガン製作者ヨハン・ユストゥス・ハンゼンの作品であった。このオルガンは、1927年に専門家によって修復不能と鑑定され、1930年に新しい空圧式オルガンが設置された。このオルガンには、最初から技術的欠陥があった。1973年のアドヴェントの時期にモーターのコイルが焼き切れてしまい、慌てて電子部品を調達しなければならなかった。こうした応急処置が1974年から1996年まで取られていた。 現在の1706本のパイプを持つオルガンは1996年にオルガン製作者ベルンハルト・エドスケスによって製作されたもので、1784年のオルガンの筐体を転用している。このオルガンは教会の北側2階席に設置された。演奏台はハンゼンのスケッチに基づいて製作された。昔の記述通りに黒檀材と象牙や骨が使われた。オルガンは釘やネジを使わずに組み立てられた。
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