美徳と理性とは? わかりやすく解説

美徳と理性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 02:08 UTC 版)

教育に関する考察」の記事における「美徳と理性」の解説

ロックは、『教育に関する考察』の大部分を、子供たち美徳植え付ける方法説明することに捧げている。彼は美徳自己否定合理性組み合わせとして定義している:「人は自分欲望を"否定し"、自分傾向超え、そして純粋に理性最善指示するものに従うことができるが、食欲逆に傾いている」(強調ロックによる) 。将来高潔な大人は、自己否定実践するだけでなく、合理的な道を見ることができなければならないロックは、子供たち人生早い段階推論することができ、親は彼らを推論する存在として扱うべきであると確信していた。さらに、彼は、親は何よりも子どもたち合理的に考える「習慣」を身に付けさせるべきだと主張している。 ロックは、常に規則よりも習慣強調する子どもたちは、複雑な一連の禁止事項暗記するではなく推論習慣内面化する必要がある合理性習慣へのこの焦点当て方は、『人間悟性論』でのロック二つ懸念対応している。『教育に関する考察』を通してロック多数派非合理性と、慣習権威のために、長年信念変えたり失ったりすることができないこと嘆いている 。この問題解決する彼の試みは、子どもを合理的な存在として扱うだけでなく、報酬や罰ではなく尊敬恥辱基づいた懲戒制度作ることでもある。ロックにとって、お菓子などの報酬殴打などの罰は、子供たち合理主義者ではなく感覚的な人間変えるのであるそのような感覚は、理性ではなく情熱呼び起こす。彼は、「そのような種類の"奴隷規律"は"奴隷気質"を作る」と主張している(ロック強調)。 理解することが重要なのは、ロック両親に子どもを理性的な存在として扱うようにアドバイスするとき、正確に何を意味するのかということである。ロック最初に、子どもは「合理的な生き物として扱われるのが大好き」であると強調しているので、だとすれば親は子どもをそのように扱う必要がある。 タルコフは、これは、子どもが理性的な生き物として扱われたいという願望応え、その目標達成するために「報酬と罰によってのみ動機付けられる」という点でのみ、子どもが合理的であると見なすことができること示唆していると主張している。最終的にロック子どもたちできるだけ早く大人になること(子ども期が短くて済むこと)を望んでいる。 彼が『教育に関する考察』で論じているように、「世界対す唯一のフェンスはそれについての完全な知識であり、若い紳士はそれに耐えることができるように段階的に入る必要があり、それが早ければ早いほど良い」。『市民政府論』の第二論文(1689年)では、次のように言う。子どもたちがまだ無知な幼年時代に、その精神教え、その行動指導することは、理性がこれに取って代わり子どもたちこのような煩わしさ脱するうになるまでの間は、子どもたちの必要とするところであれ、かつ両親義務である、と。

※この「美徳と理性」の解説は、「教育に関する考察」の解説の一部です。
「美徳と理性」を含む「教育に関する考察」の記事については、「教育に関する考察」の概要を参照ください。

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