紅孔雀とは? わかりやすく解説

紅孔雀

作者北村寿夫

収載図書笛吹童子・紅孔雀
出版社講談社
刊行年月1990.6


紅孔雀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/03 08:16 UTC 版)

紅孔雀(べにくじゃく)は、北村寿夫原作の新諸国物語の1作として書かれた小説。

1954年にNHKで、ラジオドラマ化され、以降、映画やテレビで映像化された。

また、主人公・那智の小四郎を助ける忍者・「風の小六」を主人公とした『風小僧』が1959年にテレビドラマ化された。

ストーリー

戦国時代、那智の小四郎は、紅孔雀の秘宝のなぞを解く黄金の鍵をめぐって、元海賊の網の長者、幻術使い・信夫一角やしゃれこうべ党とたたかう。

ラジオ

主題歌

配役

映画

『新諸国物語 紅孔雀』
  • 第一篇 那智の小天狗 - 1954年12月公開
  • 第二篇 呪いの魔笛 - 1955年1月公開 以後、週替わりで順次公開
  • 第三篇 月の白骨城
  • 第四篇 剣盲浮寝丸
  • 完結篇 廃墟の秘宝

解説

東映京都撮影所制作による1955年の正月映画。本作も1954年の『笛吹童子』もラジオドラマを映画化したもので[1]、製作したのは東映マキノ光雄とマキノの元で製作を仕切っていた岡田茂両プロデューサーである[1][2]東千代之介を東映に入れたのもマキノと岡田[2]

「ジャリ物(子供向け映画)」の中編映画として製作されたが[1]、まだTVに「子供番組」の時間帯などなかった時代でもあり、明けて正月から子供を中心に大動員の特大ヒット。これには製作した東映が一番驚いたという。会社側も大喜びで、このころ東映の電話応対は女性交換手がにこやかに「はい、『紅孔雀』の東映です」と応えたという[3]。配給収入は2億4182万円[4]

スタッフ

  • 監督:萩原遼
  • 企画:坪井興、宮城文夫、吉野誠一
  • 脚本:小川正
  • 撮影:吉田貞次、三木滋人
  • 照明:和多田弘
  • 録音:石原貞光
  • 美術:鈴木孝俊
  • 編集:宮本信太郎
  • 音楽:高橋半
  • 主題歌作曲:福田蘭童
  • 進行主任:徳田米雄
  • 装置:弥田勇造
  • 背景:宮内省吾
  • 装飾:小川満洲治
  • 記録:牛田二三子
  • 衣裳:佐々木常久
  • 美粧:林政信
  • 結髪:西野艶子
  • スチール:平井稔乃
  • 擬斗:足立伶二郎
  • 助監督:沢島忠
  • 撮影助手:鷲尾元也
  • 照明助手:渡辺幸太郎
  • 録音助手:墨関治
  • 美術助手:角井博
  • 編集助手:神田忠男
  • 演技事務:田辺嘉昭
  • 進行:渡部健作

出演

ネット配信

YouTube東映時代劇YouTube」から、時代劇映画配信枠「傑作時代劇DAY」で2週間の期間限定無料配信が行われた。

配信期間(JST
第一篇 2022.02.19.11:00 2022.03.05.10:59
第二篇 2022.03.05.11.00 2022.03.19.10:59
第三篇 2022.03.19.11:00 2022.04.02.10:59
第四篇 2022.04.02.11:00 2022.04.16.10:59
完結篇 2022.04.16.11:00 2022.04.30.10:59

テレビドラマ

『新諸国物語 紅孔雀』

出演

  • 小四郎:沢村精四郎
  • 浮寝丸:巽秀太郎
  • 羅生丸:植田貞光
  • 主水:八名信夫
  • 信夫一角:立松晃
  • 久美:愛川かおる

スタッフ

NET 火曜日19:00 - 19:30枠
前番組 番組名 次番組
均ちゃんのドドンパ大将
新諸国物語 紅孔雀
こんちは幸福さん

人形劇

新諸国物語より
紅孔雀
ジャンル 人形劇
原作 北村寿夫
脚本 田波靖男
演出 大竹一史
声の出演 三波豊和
水沢アキ
ナレーター 近石真介
オープニング 紅孔雀のうた(歌:紙ふうせんヤング・フレッシュ
製作
制作 日本放送協会NHK総合テレビジョン
放送
放送国・地域 日本
放送期間 1978年4月3日 - 1979年3月16日
放送時間 平日18:25 - 18:40
放送枠 子供の時間
放送分 15分
回数 223回
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『新諸国物語より紅孔雀』

  • 1978年4月3日[7]1979年3月16日[8]NHK総合テレビジョンで放送。同じ「新諸国物語」作品である『笛吹童子』の次番組として開始したが、児童向け情報番組600 こちら情報部』(18時 - 18時25分)編成に伴い、放送時間が18時25分 - 18時40分に変更された。
  • 原作では「紅孔雀の秘宝」は南方の架空の国ものになっていたものが、この人形劇ではアステカ王国が滅ぼされた時に国の再興のために日本に隠された秘宝とされ、メキシコでのスペインの圧政への抵抗運動の物語とリンクさせた。
  • 番組オリジナルキャラクターとして、語り部役の「万次郎」が登場する。
  • 最終回ラストは万次郎が、ファンレターやイラストの前でお別れのご挨拶をし、エンディングでは全ての人形が登場して番組を締め括った。
  • 映像ソフトは、アミューズソフトエンタテインメントから発売されたDVD『NHK人形劇クロニクル』シリーズの「新諸国物語より 笛吹童子 ひとみ座の世界2」(VOL.5)に、後述の第1回と最終回が収録されている[9]
  • 次作は『プリンプリン物語』となったため、1973年開始の『新八犬伝』以来、4作・6年続いた時代劇路線は中断した。なお『プリンプリン物語』では斎藤隆神谷明真理ヨシコら一部の声優がスライド出演、小四郎役の三波豊和も初期と最終回にディレクター役で顔出し出演した。

主題歌

声の出演

スタッフ

  • 原作:北村寿夫
  • 脚本:田波靖男
  • 音楽:筒井広志
  • 演奏:東京室内楽協会
  • 人形美術:斎藤徹
  • 人形操作:田畠富雄、伊東乃里子、南波郁恵、小松市子、井村淳、村上良子、塚越澄子、村岡舞人、磯辺美恵子、諸井裕二、林和子、山崎照見、長沢修身、大江健司、河合正治、ひとみ座
  • 人形小道具:斎藤堅
  • タイトルフィルム:木村勝彦
  • 美術:新沼渉
  • 技術:鍛冶保
  • 効果:山倉正美
  • 演出:大竹一史ほか
  • 制作:中谷正尚[10]

各回リスト

回数 タイトル 放送日
1 1 - 5 もえる王国 1978年4月3日 - 4月7日
2 6 - 10 かぎの秘密 4月10日 - 4月14日
3 11 - 15 かぎを盗め 4月17日 - 4月21日
4 16 - 20 悪人, 一角 4月24日 - 4月28日
5 21 - 25 なぞの五升酒 5月1日 - 5月5日
6 26 - 30 サメとかぎ 5月8日 - 5月12日
7 31 - 35 どくろ丸! 5月15日 - 5月19日
8 36 - 40 愛の二重唱 5月22日 - 5月26日
9 41 - 45 コテモク再生 5月29日 - 6月2日
10 46 - 50 敵か味方か 6月5日 - 6月9日
11 51 - 55 孤島の美剣士 6月12日 - 6月16日
12 56 - 60 どくろかずら 6月19日 - 6月23日
13 61 - 65 悪魔の良心 6月26日 - 6月30日
14 66 - 70 島がはしる 7月3日 - 7月7日
15 71 - 75 久美の変心 7月10日 - 7月14日
16 76 - 80 小四郎脱出 7月17日 - 7月21日
17 81 - 85 かくれ里の怪 7月24日 - 7月28日
18 86 - 90 対決! 吸血鬼 7月31日 - 8月4日
19 91 - 95 怪盗ペドロ 8月28日 - 9月1日
20 96 - 100 きよ姫の恋 9月4日 - 9月8日
21 101 - 105 大蛇と小四郎 9月11日 - 9月15日
22 106 - 110 父との再会 9月18日 - 9月22日
23 111 - 115 カギをつかめ 9月25日 - 9月29日
24 116 - 120 死にたくない 10月2日 - 10月6日
25 121 - 125 才念あわれ! 10月9日 - 10月13日
26 126 - 130 浮寝丸の魔力 10月16日 - 10月20日
27 131 - 135 浮寝島の秘密 10月23日 - 10月27日
28 136 - 139 殺し屋登場 10月30日 - 11月3日
29 140 - 144 ああ,コテモク 11月6日 - 11月10日
30 145 - 149 毒薬ののろい 11月13日 - 11月17日
31 150 - 154 決闘うきね島 11月20日 - 11月24日
32 155 - 159 さあ! 江戸へ 11月27日 - 12月1日
33 160 - 164 どくろ丸爆発 12月4日 - 12月8日
34 165 - 169 江戸の剣豪 12月11日 - 12月15日
35 170 - 174 白鳥草の花 12月18日 - 12月22日
36 175 - 179 雨小僧重体 12月25日 - 12月29日
37 180 - 184 久美の本心 1979年1月15日 - 1月19日
38 185 - 189 泥棒島 1月22日 - 1月26日
39 190 - 194 悪の帝王 1月29日 - 2月2日
40 195 - 199 久美を救え 2月5日 - 2月9日
41 200 - 203 泥棒島脱出 2月13日 - 2月16日
42 204 - 208 小四郎危機! 2月19日 - 2月23日
43 209 - 213 あゝ浮寝丸 2月26日 - 3月2日
44 214 - 218 浮寝丸死す 3月5日 - 3月9日
45 219 - 223 大団円 3月12日 - 3月16日

作品映像の保存状態・寄贈状況

  • 当初は『笛吹童子』同様、マスターテープで保存されているのは第1回と第223回(最終回)のみ[11]
  • 2011年 視聴者から第219回のビデオテープが提供され、計3回分に。
  • 2016年4月 『チロリン村とくるみの木』以降、NHKの人形劇シリーズで人形操作を担当してきた伊東万里子から第100回~第105回、第107回~第109回、第222回が録画されたビデオテープを寄贈されたことにより、全12回分になった。
  • 同年8月、11月 本作を担当したNHKOBプロデューサーの中谷正尚が録画していたベータテープ(第1回〜第81回、第83回~第173回、第175回~第223回)が発見され、いずれもNHKアーカイブスに収められた。未保存回は第82回と第174回のみになった[12][13]
  • 2017年3月10日 コテモク、浮寝丸などを演じていた神谷明から第174回(1978年12月22日放送 「白鳥草の花」(5))のテープが提供された。残り第82回(1978年7月25日放送 「かくれ里の怪」(2))のみ[14]

脚注

  1. ^ a b c 「本誌特別インタビュー 東映(株)代表取締役社長・高岩淡 『映像3部門を映像本部に合体』...」『映画時報』1997年5月号、映画時報社、5頁。 
  2. ^ a b 岡田茂〈ドキュメント東映全史〉 『多角化は進んでも東映の看板はやはり映画』 文・岡田茂」『クロニクル東映 1947 - 1991』 2巻、東映、1992年、2頁。 
  3. ^ 『ああ銀幕の美女 グラフ日本映画史 戦後篇』(朝日新聞社)
  4. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)112頁
  5. ^ 岡部竜「(邦画各社のテレビ対策をのぞく・4 ) 週10本の製作を目ざす東映テレビプロ 附・新東宝と日活」『映画時報』1962年4月号、映画時報社、42-43頁。 
  6. ^ 1961年8月1日付「東京新聞」10面掲載の番組広告。
  7. ^ 紅孔雀<新番組> ―連続人形劇―(1) 「もえる王国」(1) - NHKクロニクル
  8. ^ 紅孔雀<最終回> ―連続人形劇―(223) 「大団円」(5) - NHKクロニクル
  9. ^ 『NHK連続人形劇のすべて』80頁
  10. ^ 『NHK連続人形劇のすべて』(エンターブレイン)134頁 2003年
  11. ^ 『NHK連続人形劇のすべて』54頁
  12. ^ NHK人形劇「紅孔雀」のテープが大量発掘! 全223話中221話がそろう(ねとらぼ) - ITmedia 2016年11月19日。
  13. ^ NHKアーカイブス番組発掘プロジェクト「発掘ニュース」No.118 速報!『プリンプリン』第1回から120回まで!そして…! 「発掘ニュース」No.130 感激!奇跡の大発掘!『紅孔雀』を完全収集!?
  14. ^ 発掘ニュースNo.144 キタ~~!あと3回!神谷明さん、ありがとう! この他には『プリンプリン物語』の映像(第311回、第312回、第342回、第404回~第407回、第409回、第410回、総集編の第393回、第397回、部分欠落していた6回分の補完文含む)も提供されている。

外部リンク

NHK総合テレビジョン 平日18:25 - 18:40枠
前番組 番組名 次番組
月〜木-少年ドラマシリーズ
金-レンズはさぐる
(以上18:20 - 18:40)
紅孔雀
NHK総合テレビジョン 児童向け人形劇
笛吹童子
(18:05 - 18:20)
紅孔雀
プリンプリン物語

紅孔雀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 07:53 UTC 版)

麻雀のローカル役」の記事における「紅孔雀」の解説

紅孔雀(べにくじゃく)とは、索子の1、5、7、9(緑一色使用されない残り索子)と中を使った和了形役満副露可。緑一色から派生した役だが、緑一色違って索子数牌連続する部分がないため順子作れず、チー使えない。かつ、四面子一雀頭構成する牌が5種類と完全に限定されるため、七対子形でも作れず、対々和の形でしか作れない。そのため緑一色清老頭よりも難易度が高い。紅一色の名で紹介される場合もある。 (例) (例:副露した和了形ロン 1965年頃に横浜市近藤太郎という人物によって考案されといわれる日本生まれの役である。近藤緑一色対抗して何か出来ないかと思い作った名付け段になって「紅一色」という名前では牌の絵にそぐわない緑色部分もある)ため、一索の図柄である孔雀あやかって「紅孔雀」と名付けたといわれている。

※この「紅孔雀」の解説は、「麻雀のローカル役」の解説の一部です。
「紅孔雀」を含む「麻雀のローカル役」の記事については、「麻雀のローカル役」の概要を参照ください。

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