精神的後継作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:50 UTC 版)
「System Shock 2」の記事における「精神的後継作品」の解説
2007年、イラショナル・ゲームズ(当時「2K Boston/2K Australia」の社名で知られた)は『System Shock』シリーズの精神的後継作品(英語版)である『BioShock』を世に出した。『BioShock』の舞台は遺伝子改造の蔓延によって崩壊した海中のユートピア社会であり、そのゲームプレイを構成する要素の多くが類似していた。 具体例としては、生体再構築装置を使用することでプレイヤーが死亡時に復活できる、ハッキングを行うことができる、弾薬の節約が重要である、探索がゲームプレイの中心的要素となっている、プラスミドを介して特殊な能力を獲得することができる、特殊能力の中には『System Shock 2』で登場した超能力に類似したものがある、などの共通点が挙げられる。『System Shock 2』と『BioShock』にはストーリー展開にもいくつかの類似点があり、物語の背景を音声ログと亡霊との遭遇という演出を用いて説明する点でも共通している。イラショナル・ゲームズは『BioShock Infinite』に「1999モード」と呼ばれるゲームモードを収録したが、この名称は本作が発売された1999年に由来するもので、難易度の高さやプレイヤーの選択が長期的な影響を及ぼすなどの点で『System Shock 2』を彷彿とさせる過酷なゲームプレイを体験できるモードになっている 。 2017年、アーケイン・スタジオは宇宙ステーション「タロスⅠ」 が舞台の『PREY(英語版)』を世に出したが、この作品は『System Shock』シリーズと類似した特徴を持っている。『PREY』でも本作と同様に超能力(「ニューロモッド」と呼ばれる)が登場し、ゲームプレイの基本的要素になるほか、音声ログと断片的なテキストによって物語の背景を明らかにする手法でも共通している。くわえて、『PREY』ではハッキング要素やアイテム作成要素がゲームプレイの特徴となっており、脇道的な探索と弾薬・Psiポイント(使用できる超能力の数値)の節約に重点が置かれている。この作品においても宇宙ステーションの乗組員は未知の生命体にとり憑かれているが、その原因はAIの暴走ではなく、謎めいたエイリアン種族「ティフォン」の封じ込めの失敗と設定されている。『PREY』ではゲーム中「ルッキング・グラス」と呼ばれるストーリー上重要な役割をになう技術が登場するなど、暗に『System Shock』開発陣への言及が行われる。
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